20140929

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「虚を捨て、実を探そう!」首都大学東京×宮城大学合同ワークショップ2014

「東京五輪アーカイブ 1964-2020」より東京都の広報資料の表紙写真。実は裏焼きだったことがわかる。

首都大学東京×宮城大学合同ワークショップ2014
課題:「虚を捨て、実を探そう!

昨今「虚」が次々に露呈し、真実の「真」を追究するよりも先に、「実」が私たちの生活に大きな重みを与えていることを実感せずにはいられないような状況です。論文の「捏造」、報道機関の「誤報」、ソーシャルメディアにおける議論の「勝ち負け」、そして(ビッグ)データの解析結果である「エビデンス」。虚実取り混ぜたさまざまなものたちが、我々の行動に影響を及ぼしています。

もはや「虚」と「実」の二項対立ではなく、虚が「うつろ」なものとなり、そこには定着できなくなって「稔り」を求めて動き出してきているような、そんな印象もあります。

本課題のプラットフォームとなるセカンドライフは、登場時には「仮想現実空間」の代名詞となっていたサービスです。「仮想現実」=「ヴァーチャルリアリティ」。そもそもは「現実世界における本質的な部分を提示する技術」という意味でした。即ち、ここでは「虚」が「実」をつくりだすのです。

また、自乗するとマイナス1になる「i」は、「Imaginary Number」=「実在しない架空の数」の略です。しかし、皆さんが良く知っているように「虚」数は、とても「実」用的なものです。例えば電子工学などは、虚数なしには成り立たないことでしょう。

今回は、2008年から続くセカンドライフ課題の最終回となるものです。ここまでに述べた状況・背景を踏まえて、課題を「虚を捨て、実を探そう!」としました。

各チーム、この課題について議論を深め、独自のテーマを設定し、その設定したテーマにふさわしい空間をつくりあげてください。(中田千彦,渡邉英徳)

課題についての詳細

  • チームは首都大メンバーと宮城大メンバーの混成とする予定です。詳細については調整後、連絡します。
  • チーム内のコミュニケーションに際しては、Second Lifeはもちろん、SkypeやGoogle Documentなどを活用してください。
  • 宮城大学での講評会は11/25を予定しています。首都大での講評会は調整後、連絡します。
リファレンス、参考文献については以下を参照のこと。その他「LSL」で検索すると、さまざまなドキュメントが参照できます。

20140904

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10/10開講:gacco「デジタルアーカイブのつくり方 ~ビッグデータ・オープンデータを紡いで社会 につなぐ~」

全国の大学の授業を無料で受けられるウェブサービス「gacco」で,10月10日より「デジタルアーカイブのつくり方 ~ビッグデータ・オープンデータを紡いで社会につなぐ~」が開講されます.これまでの活動を網羅したものになります.ぜひ,ご参加ください.



ga009: デジタルアーカイブのつくり方 ~ビッグデータ・オープンデータを紡いで社会につなぐ~

講座内容
注目を集める「ビッグデータ」。「データ」はどのように社会に活用されていくべきなのでしょうか。「ヒロシマ・アーカイブ」「東日本大震災アーカイブ」他、多数の事例をもとに、データと社会の関わりを考察します。

前半の講座では、まず、デジタル地球儀「Google Earth」に、さまざまなデータを重ねあわせ=「マッシュアップ」して可視化してみます。次いで、この手法を発展させた、南太平洋の孤島ツバル、広島・長崎原爆、東日本大震災などのデジタルアーカイブ=「多元的デジタルアーカイブズ」について解説します。さらに、この「多元的デジタルアーカイブズ」をつくる、社会における運動体「記憶のコミュニティ」について論じます。

後半の講座では、まず、流行語ともなっている「ビッグデータ」と「オープンデータ」について概説します。次いで、東日本大震災発生時のビッグデータや、自治体・公共機関のオープンデータをGoogle Earthにマッシュアップした事例を示しながら、データをどのように捉え、どのように社会に活かしていくべきなのかを議論します。最後に、前回の東京オリンピックのデジタルアーカイブなど、現在進行中のプロジェクトを紹介し、本講座のまとめを述べます。

第1週
  1. マッシュアップとデジタルアーカイブ
  2. 「Google Earth」は「もうひとつの地球」
  3. さまざまなデータを可視化する
  4. ツバルは「気の毒な国」?
  5. ナガサキ・ヒロシマ・震災のアーカイブ
第2週
  1. 「多元的デジタルアーカイブズ」と「記憶のコミュニティ」
  2. 既存のデジタルアーカイブとその弱点
  3. 「多元的デジタルアーカイブズ」の概念
  4. 資料集めの困難と技術の寿命
  5. 「記憶のコミュニティ」の果たす役割
第3週
  1. ビッグデータとオープンデータ
  2. ビッグデータの時代
  3. オープンデータの時代
  4. 「震災ビッグデータ」の可視化
  5. 「人力オープンデータ」と社会の枠組み
第4週
  1. データを紡いで社会につなぐ
  2. 越谷、広島、新潟、バンダ・アチェのアーカイブ
  3. 東京オリンピック1964のアーカイブと将来像
  4. データを紡いで社会につないで…
講師・スタッフ紹介
渡邉 英徳

情報アーキテクト。情報デザイン、ネットワークデザインを研究。「ナガサキ・アーカイブ」「ヒロシマ・アーカイブ」「東日本大震災アーカイブ」などを制作。沖縄県事業「沖縄平和学習アーカイブ」では総合監修を担当。講談社現代新書「データを紡いで社会につなぐ」などを執筆。

1996年 東京理科大学理工学部建築学科卒業(卒業設計賞受賞)、1998年 同大学院修士課程修了、2013年 筑波大学大学院博士後期課程修了。博士(工学)。2001年より株式会社フォトン代表取締役社長(現スーパーバイザー兼取締役)。2008年より首都大学東京システムデザイン学部准教授。2013年より京都大学地域研究統合情報センター客員准教授を兼務。

前提条件
講座内で取り上げるコンテンツを閲覧するために、Google ChromeおよびGoogle Earthプラグインをインストールしたパソコンを各自で用意すること。

課題内容
毎週のショートエッセイと、最終レポートを課します。
  1. 毎週(各単元)、ショートエッセイ(800字)を課し、受講者間での相互採点を実施
  2. 最終レポート(1600字)を課し、受講者間での相互採点を実施
修了条件
得点率70%以上

参考文献
講談社現代新書
『データを紡いで社会につなぐ―デジタルアーカイブのつくり方』
著:渡邉 英徳
(講談社 2013年11月刊行)