博士3年の金甫榮(キムボヨン)です。
1月9日〜10日に開催されました、第7回デジタルアーカイブ学会にて、以下の論文が「学術賞(研究論文)最優秀賞」を受賞しました。
受賞理由(学会HPから引用)本論文は、デジタルアーカイブの長期保存における国際標準であるOAIS参照モデルに基づき、東京大学史料編纂所を事例として情報パッケージ(AIP)の作成プロセスを実証的に検討したものである。これまで概念的な議論に留まりがちだった長期保存の議論について、具体的な事例を用いた検証を通じて作成時の課題を明らかにした点は、極めて実践的かつ有用な成果である。長期保存というデジタルアーカイブにとっては重要でありながら困難なテーマに正面から取り組み、今後の議論の基盤を提示した意義は極めて大きい。
この領域の研究と実践のさらなる深化を期し、学術賞(研究論文)最優秀賞を授与する。
授与式の様子(2025年1月9日)
通常、論文が世に出るまでには半年から1年半ほどかかると言われますが、この論文が陽の目を見るまでには、その倍以上の長く険しい年月が必要でした。実は一度、 別の学会で条件付き掲載まで漕ぎ着けながら、不採択という絶望を味わっています。あの時、査読者の方へ向けて泣きながら作成した20枚にも及ぶ回答書と、それでも届かなかった悔しさは、今でも忘れられません。
「もうダメかもしれない」。そんな恐怖と闘いながらの再挑戦でした。再投稿後も審査は長引き、終わりの見えない不安な日々に押しつぶされそうになりました。だからこそ、今回いただいた賞の重みに、万感の思いが込み上げてきます。
また、毎年必ず授与されるわけではない、この「最優秀賞」という栄誉。それは、あきらめずに積み重ねてきた時間が報われた瞬間でした。日本ではまだ実績の少ない未開拓の分野ゆえに、これまでは孤独な戦いのように感じることもありました。しかしこの受賞は、私の背中を強く押し、これからの研究人生の励みになります。
苦しい時も支えてくださった共著者の皆様、そして導いてくださった渡邉先生に、心からの感謝を捧げます。
