卒研生たちは卒業制作真っ只中ということで、12月と1月はwtnvが週報を担当します(タイミングは気まぐれですが)。今年は全員とても順調ふうにみえます。発表が楽しみです。
さて、先週のイベントは神奈川工科大学・白井暁彦先生の大学院生向け特別講義と、インターカレッジ音楽コンサート2010でのインスタレーション展示のふたつ。
白井先生は「エンターテイメント工学」を提唱され、ユニークな経歴のなか、さまざまなプロジェクトを手がけられています。当日は「エンタテイメントシステムにおける革新開発手法」と題し、理念から実践的内容まで、4時間ほど熱く語ってくださいました。僕にとってとても参考になったのは「”エンターテインメント性”の定量的な評価手法」について。そもそも実務家なので「つくったら終わり」「ウケればいい」というノリになりがちなところ、良い示唆をいただいたように思います。
大学院生には「架空の展覧会『情報科学技術で地球を救う展(仮)』をエンタテイメント技術を用いて提案し、コンペを開催せよ」というグループ課題が課されました。キュレーター、アーティスト、エンジニアでチームを組み、リアリティのある展覧会企画提案、プロトタイプの制作を行うという課題。来年はじめに講評会開催予定。かなりハードですが、この上なく面白いテーマだと思います。とても楽しみです。
昭和音大で開催されたインターカレッジ音楽コンサート2010。昨年は「ツバル・ビジュアライゼーション・プロジェクト」単体を展示しましたが、スタジオワークがとても豊作だった今年は「Nagasaki Archive」「アースダイバーマップbis」「大島プロジェクト」の三点を展示。そもそも音楽系のインカレイベントなので異質かと思いきや、けっこう興味津々で鑑賞・体験してくださるかた多数。
最終日のディスカッションでは、我々の展示が格好の議論のネタになったとのこと。ナガサキの仕事はじめ、僕らの仕事は社会と直接リンクするテーマ設定が多いため、自然と話題になりやすい。今回どんな議論が展開されたか把握していませんが、願わくば教員ナシでも見事な論戦を張れるようになって欲しい。同じ意味で、この種のイベントではなるべく学生に展示を委ねる主義なのですが、展示のキメなどについては未体験の学生も多く、どうしても口を出してしまいます。wtnv研も来年は完成年度を迎えますが、これから徐々に伝統が出来ていくのでしょう。
では今週はこのへんで。(wtnv)