週報171012


みなさん、こんにちは。学部4年の山本です。

本日はライオン建築事務所の代表取締役 嶋田洋平さんをお招きして、お話を聞くことができました。

嶋田さんは建築士でありながら建物単体のデザインだけにこだわらない、将来を見据えたリノベーションまちづくりを行うなど、日本の各地でご活躍されています。

まずは建築や不動産業界における日本の現状をレクチャーしていただきました。
今、日本中で空間資源が有り余っている

不動産が資産としてうまく運用されていないことや、維持管理費が増大している、
このままでは自治体が機能しなくなる(特にインフラ、水道がまずい)など、私の地元山梨のデータも悪い例として出てきて、他人事にはできないなと思いました。

突然ですが、インフラの話で、夏休みに訪れたロシアを思い出しました。
極東のロシアの街を歩くと必ずと言って良いほど道路の状態が悪いです。都市部でもこの状態が普通です。


日本では普通だと思っていた舗装された道路が、他国では普通ではないことに気づき、かなり印象に残っています。
山梨はこれほどではありませんが、古い橋やトンネルが多いと思うので、本当に無視できない問題です!

嶋田さんは人口の減少や不動産を資産として維持できていない現状に目を向け、建物や空間に入れるコンテンツを含めて空き家をリノベーションしています。リノベーションは民間によりボトムアップで考えられ、まちづくりを成立させています。

その一つである北九州家守舎は江戸時代の文化である家守を参考に、ユーザーと不動産を繋げており、そのような活動は全国に広まっています。私は最新の技術に目が行きがちなので、大昔の文化が問題解決の糸口となるというのは興味深く感じました。もっと広い視野を持つようにしたいです。

また、プロジェクトを進める際、関係者が同じ方向を向くことができるデザインのプロセスを行なっており、私もですが、地方課題に目を向けた研究を行なっている方はさらに参考になったと思います。

はじめは情報デザインを専門とする渡邉研究室に建築事務所の方が来られるのを不思議に
思っていましたが、嶋田さんはこの研究室が目指そうとしていること、大切にしなければならないことを率先して取り組まれていると感じました。

嶋田さん、本日はありがとうございました。