震災に関する情報伝達・復興支援のためのマッシュアップ手法

東日本大震災が発生してから二ヶ月以上が経過しました.関東地方では余震も収まりつつあり,311以前の日常が戻ってきたような感がありますが,依然として福島第一原発では予断を許さない状況が続いており,新たな地震に対する不安も生まれてきています.


そんななか,渡邉研究室のメンバーで,6月に開催される日本バーチャルリアリティ学会「第43回 サイバースペースと仮想都市研究会」(青森県浅虫で開催)に参加することになりました.高田健介君,北原和也君は「計画停電MAP」について,渡邉は「防災特別セッション」にて「震災に関する情報伝達・復興支援のためのマッシュアップ手法」を発表予定です.その準備稿をGoogleドキュメントで公開したのでお知らせします.今後,さらに改稿する予定ですが,速報的に.

なお,せんだいスクール・オブ・デザインにおける特別講座「復興へのリデザイン」の第6回「情報を共有する。」(渡邉英徳+濱野智史)でも,この内容を発展させたものを用いる予定です.

準備稿はこちら

原稿で最初に紹介されている「福島第一・第二原発からの距離」は震災翌日に公開されています.当日,私は大学行事で作業ができず,Twitterで「どなたか,円形のポリゴンデータを制作していただけないか」と呼びかけたところ,たくさんの方にご助力いただき,公開に漕ぎ着けたことを思い出します.その後夢中のうちに作業が進み,ここに挙げたような多数のマッシュアップ群が短期間にリリースされました.学生たちに取っても,いろいろな意味で忘れられない時期になったはずです.

いまだ将来に不安が残る日々です.今回の震災後,Web上で活躍した多数のエンジニアの経験が,未来の災害に立ち向かうひとびとに受け継がれ,社会に貢献していくことを願っています.(wtnv)