週報20120716

こんにちは。学部4年のチハラです。

wtnv研のゼミは、4年生は毎週決まった日に全員集まって進捗報告をしています。
今週はこんなことしました、ってなノリです。
報告だけではなく、それについてあーだこーだつっこみをして盛り上がります。
だから一週間で何も進んでいないとごまかすことができません。

以前週報で話していたメンバーもいたかもしれませんが、その進捗は逐一google document にまとめていきます。
更新日時なんかも分かっちゃうんで、前日にぎりぎり間に合わせてるみたいなことも実は分かっちゃいます。

日々を大切に、少しでも前に進む姿勢を忘れないようにみんなで頑張っています。


そんな今週も大事に過ごせたかなと思います。
いろいろ行ったイベントとか展示会とかが面白かったのでご紹介。

イベント×2
hoooon!

「Arts&Life:生きるための家」展

あと読んだ本×2

虫眼とアニ眼

ON OFFICE!

それぞれちょっとずつ説明してきます。

『hoooon!』
この世界にはいくつかの素晴らしい本があり、素晴らしい本との出会いは時に人生を変えてしまうことがあります。しかし、素晴らしい本に出会うのは案外難しい 。hoooon!では、学術書から小説、写真集まで、様々な本を読む若手研究者が、これまで読み込んでた数百冊の本の中から、人生に大きな影響を与え、心を揺さぶられた、珠玉の本達を、こだわりと愛を持って紹介します。(公式ウェブサイトより)


BookJockyという面白い本の紹介が見れるイベントです。
簡単に言ってしまうとhoooon!のメンバーが本の紹介をリレーし、それを観客が見る、といったもので、前の話し手の紹介からキーワードを引き継いで自分の紹介へと移ります。

打ち合わせ無しのぶっつけ本番なので、紹介する方のつなぎというか、前の話の噛み砕き方がポイントのようで、あたふたしながら次々と繰り広げられる紹介に引き込まれました
hooon!の運営をされている方々。
コチラからメンバー紹介を見れます。

異分野、所属も違うメンバー同士のリレーは、先の読めないパスの出し合いを楽しみながら、自分の言いたいこと、言葉にしたいことを本のフレーズを借りて話しているようでした。

全体としてテーマがあるわけではなく、bookjockyをするメンバーのアドリブ、即興音楽のような雰囲気が良い意味でラフで、アカデミックなイベントながら、会場のおしゃれなカフェとも相まって素敵で和やかな空気が漂っていました。

盛況で20人くらいいたかと思います。


続いてこちら。


昨日から9/30まで東京都美術館で行われている『「Art&Life 生きるための家」展』の初日に行ってきました。
コンペ形式で「生きるための家」と題し、最優秀賞は原寸大で再現されていました。
これ↓

再現度が高すぎて人が小さくなったみたいに見えた。
山田妙子さんの[ 家族の生きるための家 ―大柱と屋根のつくる、住むための濃度― ]という案です。
壁で仕切って空間をつくるのではなく、床(屋根)と柱によって空間の濃度をあげることで、人の住むことの出来るスペースを確保する。そこには、無数に大柱が乱立することで安心して家族が住めるようなどっしりとした密度と、同時に屋根と床が一体となってが外にせり出していることで、開放感も生み出しています。

別の角度から

プレゼン時の動画もありました↓



いろいろ激しくつっこまれていますが、僕自身は模型と1/1の再現を見てすごく感動しました。住む家が、その人や家族の価値観を変えながら、でも優しく包んでくれそうな暖かいものに感じました。

その他40近くの入賞提案が展示されていて、プランのおもしろさが堅苦しくなく、新しい"生きるための家"を感じさせる展示会でした。
へんてこ建築もいろいろあったので、詳しくなくても楽しめるかなと思います。学生は400円と安いしね。



あと読んだ『虫眼とアニ眼』は、宮崎駿さんと養老孟司さんの対談を中心に、今の日本や若者への思いを語っています。
個人的にすごく良い言葉にたくさん出会えたような気がします。

一番刺さったのは、「感性」とはなにかという話。
養老さんは感性というものは、ある種の差異を見分ける能力があるということ、ディティールを感知できる能力のことと述べています。

人と違うものが見えている人、とかいうと乱暴ですが分かりやすいのかもしれません。

「神は細部にやどる」なんて言うこともありますよね。
感性の話題はその後、"その感性を閉鎖して、環境を一律に捉えようとしているせいで、人間の感性は使われずに余ってしまっている"という話になっていきます。

余った感性はヒトに向き、ヒトのことを気にしすぎた結果、みんな人間嫌いになっている。

こんな話も出てきます。
なんというか、はっとさせられるフレーズでした。


『ON OFFICE!』はより良いオフィス空間の提案の本です。
すごいいろいろ面白い提案があり、紹介したいのですがちょっと長くなって来ちゃったので冒頭部分の印象に残った話を。

近代人類は「文明」を発達させ、それは日々様変わりしています。それに対して変わらないものは「文化」です。
伝承され、受け継がれていく文化と、進化していく文明は、長い間バランスを保っていましたが、ここ60年程でその距離を急に広げ、そのバランスが崩壊してしまっています。
その距離を繋ぐのが「デザイン」の役目である、と冒頭で述べられています。


これまた素敵な考え方、解釈の仕方だなと思いました。
ちょっとあっさりになってしまったので、もし読みたい方がいれば千原までご相談ください笑



実は今日はゼミのメンバーで卒展用の展示会場めぐりをしたのですが、あまり良い戦果が得られず…笑
渋谷のヒカリエとかでしたいねー!とか言って妄想をたくましく広げています。
長くなっちゃったのもあるので、また詳しいことが決まったらご報告させて頂くことにして、割愛しますね(・ω・)



こんな風に、インターネットに関連する事柄だけでなく、いろんなところに首をつっこみ、寄り道をしながら卒制を進めています。

だらーっとした一週間もそれはそれで良いものですが、自分の毎日を見直すと、もう少し、新しい発見があるかもしれません。
ではではー。