こんにちは。
博士課程の森吉蓉子, 片山実咲, 小松尚平, 村山美耶子, Gargi Guchhait です。
2026年核不拡散条約(通称:NPT)再検討会議開催に合わせ、渡邉研究室のメンバーで研究紹介・展示を行いました。
この会議は、2026年4月27日から、本日5月22日にかけて、ニューヨークの国連本部で開催されています。 NPT再検討会議は5年に1度、条約の義務の履行状況をレビューし、今後の取り組みについて締約国間で交渉する会議です。
東京大学大学院 渡邉英徳研究室は、NPT再検討会議の開催に合わせ、日本生協連が派遣する生協代表団の活動と連携しながら、現地時間4月28日にミレニアムヒルトン・ニューヨーク・ワン UN プラザで展示会を実施しました。
研究室の大学院生4名(片山実咲、小松尚平、村山美耶子、森吉蓉子。敬称略・五十音順)が現地に渡航し、Gargi Guchhait (同研究室学生)による作品も含む複数の研究成果を展示しました。
NPT再検討会議の開催に合わせ、渡邉研究室がこれまで蓄積してきた戦災・被爆に関するデジタルアーカイブの研究成果をニューヨークで展開する機会となるとともに、研究室メンバーにとってはNPT再検討会議そのものを傍聴する貴重な機会ともなりました。
[1]平和行進——ニューヨーク市立図書館から国連本部へ
現地時間4月25日(土)夕方にニューヨーク入りした一行は、翌26日(日)に平和行進へ参加しました。
各国の複数の平和団体が共催したこの行進には、日本被団協の被爆者をはじめ、韓国の被爆者、各国から集まった平和活動家など約300人が参加しました。 ニューヨーク公共図書館から国連本部までの約1.5キロを歩きました。
「核なき世界を」と英語で書かれた横断幕や旗を手に、 「No more Nukes, No more Hiroshima, No more Nagasaki, No more War!」 とコールを響かせながらゆっくりと進む参加者の姿は、被爆80年を経た節目の年に、世代と国境を越えた人々が肩を並べる象徴的な行進でした。
[2]国連本部での原爆展オープニングとNPT再検討会議の傍聴
4月27日(月)NPT再検討会議の開会日に合わせ、日本被団協が主催する原爆展のオープニングセレモニーが、国連本部ロビーで行われました。
被団協の濱住治郎事務局長、広島市の松井一実市長、長崎市の鈴木史朗市長らが登壇し、被爆の実相と核兵器廃絶への訴えを発信しました。
セレモニーには、日本から渡航した被爆者・市民団体メンバーや、海外の平和団体・市民団体メンバーをはじめ多くの関係者が出席し、研究室メンバーもその場に立ち会いました。
その後、研究室メンバーはNPT再検討会議のセッションを傍聴。 一般討論では各国代表団のトップが演説し、核軍縮・不拡散をめぐる現在の国際情勢が言葉として刻まれていく過程を間近で観察しました。
[3]日本生協連との展示会
会場となるミレニアムヒルトン・ニューヨーク・ワン UN プラザにて、日本生協連との展示会を実施しました。国連本部の至近に位置する会場で、NPT再検討会議の開催期間に合わせて開かれました。
渡邉英徳研究室は、デジタルアーカイブ・情報デザインを軸に、デジタルツイン・VR・AIなどの先端技術を活用して、戦災・災害の記録を社会に発信する研究を展開してきました。
本展示では、その一連の取り組みの中から、複数の研究プロジェクト・作品を発表しました。
- きのこぐものしたにあったまち
- 戦災VR
- 古写真VR
- 日韓被爆者の人生を辿るストーリーマップ
- 想いを重ねる記憶美術館
- 広島・長崎 語り手のアーカイブ
- 被爆樹木
- あの日に色がさすとき〜高校生がAIとカラー化した長崎の戦前・戦後〜
- 物が語る戦争の記憶――VRで越える国境と歴史
写真:左上=読売新聞社 岡本与志紀記者/その他=日本生活協同組合連合会(敬称略)
[4]これまでの取り組みと今後の展望
渡邉英徳研究室は、日本原水爆被害者団体協議会・日本生協連等と共同で、 「ミライの平和活動展 〜テクノロジーでつながる世界〜」を、以下の地で開催してきました。 ・2023年 広島(広島テレビ本社) ・2024年 長崎(長崎市役所) ・2025年 長崎原爆資料館
本年(2026年)も同シリーズの開催を予定しています。
今回の企画展示は、こうした被爆地(広島・長崎)で続けてきた「テクノロジーでつながる平和活動」を、NPT再検討会議という節目に合わせてニューヨークで実施したものです。 今後も、国内外で継続していきます。
【ブログ執筆責任:森吉蓉子】
