「東日本大震災ビッグデータワークショップ」関わっているプロジェクトの進捗状況 #shinsaidata

「東日本大震災ビッグデータワークショップ」がスタートしてから20日ほど経ち,渡邉が取り組んでいるふたつのプロジェクトも,ある程度進捗してきました.


震災後のマスメディア覆域を可視化する「マスメディア・カバレッジ・マップ」では,NHKの放送内容に含まれていた地名(3/11 14:46-20:00),在京キー局が中継をおこなった地点(3/11-18)の2つのデータをマッピングし,さらに避難所所在地(3/20時点の集計),電話サービス不通地域(3/13-14)のレイヤを追加しました.


まだ粗々ですが,例えば上の画像のように,テレビ報道の間隙に避難所が多数存在していたことがわかります.今後も,さまざまなレイヤを追加し,相互の関連性を浮かび上がらせていきたいと考えています.

早野龍五先生がリーダーを務める「Project Hayano」で集められたさまざまな情報を,Google Earth上にマッシュアップした「放射能影響予測×混雑情報×通行実績情報マッシュアップ」も充実してきました.詳しくは説明文をご覧ください


NIES(国立環境研究所),JAMSTEC(海洋研究開発機構),そしてSPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)の放射性物質拡散予測シミュレーションが,ゼンリンの混雑情報,HONDAの通行実績情報などと重ねられています.

タイムスライダーを動かすと,時間軸に沿ったアニメーション操作が可能です.放射性ヨウ素は半減期が短いため,実際に飛び散った範囲を知ることはできません.このマッシュアップは,複数のシミュレーションデータを重層することで,事実に近づこうとする試みです.

ワークショップ期間は10月末までです.13日にはGoogleにて,中間報告がおこなわれます.(wtnv)