お久しぶりです!学部4年の秦です。
私は「紙媒体情報のカテゴライズと再構成によるリデザイン」をテーマに設定して卒業制作を行いました。
紙媒体に掲載されている情報を伝えやすくすることを目的として、もとの紙媒体の作成者である情報の発信者と密なやり取りをしながらリデザインをするリーンスタートアップ手法を用いて、情報をより伝えやすくするリデザインを目指しました。また同じ目的の元、2つの制作を行っています。
以前から週報でも取り上げていましたが、日野市の担当者の方と何度もやり取りを行い、紙媒体の内容と作成者の方の意図を損なわないように制作を進めました。
『日野市地域活動子どもカレンダー』は市内の公共施設で開催されている子育て関連のイベントが日程順に1ヶ月分全て掲載されてるため、日程以外の基準でイベントを探すのに手間がかかるデメリットがあります。
検索方法が選べる方法を可能にするために制作したのが、Webアプリ『子育てイベントカレンダー ぽかぽか 日野市版』です。数あるイベント情報を日程・イベント内容・開催エリアの3方法から検索でき、また検索したイベント情報を地図上に表示して、現在地との距離で参加機会が増えることを予想しています。
テーマカラーには、子どもの元気な姿を想起させ両親共に使用しても抵抗のないアプリになるよう、明るいグリーンを選びました。ユーザが自分に合った条件ですぐに検索できるよう、選択内容に沿ったイラストのアイコンも作成しました。
もう1つはヒロシマ・アーカイブARアプリ『HiroshimARchive』との併用を想定した平和学習用ワークブックです。研究室プロジェクトとして取り組まれている『ヒロシマ・アーカイブ』の制作ですが、同じ制作メンバーとして参加している広島女学院高校の有志の生徒が作成しているワークブックをリデザインしました。
このワークブックは広島をおとずれる修学旅行生に向けて作成・編集が行われていましたが、生徒たちの思いや考えの全てがワークブックに反映できていない現状がありました。
実際に私が広島に出向き、また生徒たちの放課後の時間にSkypeでやり取りをしながら、理想の平和学習のあり方や学習の流れについてヒアリングを行い、プロトタイプを作成することを繰り返してリデザインを行っています。
ワークブックそのものの内容に大きな変更は加えず、要望のあった必要な項目を
①学習の中核となるフィールドワークの準備として必要な学習
②フィールドワークに関連して必要になる情報
③フィールドワークを終えた後の振り返り
の3点に分類し再構成しました。また中学生・高校生が普段使い慣れている一般的なテキストと似た体裁のレイアウトにすることで、書き込みスペースを確保しつつ、暗いイメージがある平和学習に抵抗なく取り組んでもらえることを想定しています。
子育てイベントカレンダーWebアプリ・平和学習用ワークブックの両方共、元の紙媒体の作成者の方から好評を得ることができ、今後の実用も決まっています。
どちらの制作も続けてく予定なので、ユーザのフィードバックを元にさらにニーズにあったリデザインを施したいと思っています。
これからネットワークデザインスタジオに入ってくるみなさんへ
漠然と“何かを作りたい”と考えて入ったスタジオですが、その漠然とした考えを紐解いていく過程と結果がいかに大切なのかを学ぶことができました。
時に紐解くこともできない程の直感で作ってしまうこともありまが、直感にたどり着く少し手前までを順序立てて説明することができて、人に伝わった時はとても嬉しかったです。
人に自分の考えを話す恥ずかしさは未だに拭いきれませんが、それでも先生やそれぞれ得意分野の違う先輩方・同期がいつでも相談にのってくださるので、1年通して自分の考えに向き合えたのだと思います。
私は来年度以降も大学院生として残りますので、仲良くしてください!よろしくお願いします!