東京大学大学院情報学環メディア・コンテンツ総合研究機構(機構長・渡邉英徳)とアルジャジーラ・メディア・ネットワークは,ガザ地区の戦争被害を体験するVRコンテンツの共同開発に関するMOUを締結しました。
渡邉英徳研究室は,戦災・災害をテーマとした「多元的デジタルアーカイブズ・シリーズ」や,ウクライナやガザ地区の戦争被害を可視化・発信するプロジェクトに取り組んできました。今回の取り組みでは,アルジャジーラからガザ地区のデータ提供を受け,戦災の実像を伝える最先端のVRコンテンツを開発します。
この度,VRコンテンツの基礎となる3Dデータ(試作版)を公開しました。アルジャジーラから提供されたガザ地区の「アル・シファ病院」のビデオ素材を編集・最適化し,3Dデータ(ガウシアン・スプラッティング)に変換。さらに,Webブラウザで操作可能なアプリケーションを作成しました。2023年11月にイスラエル軍の攻撃を受けて破壊された,アル・シファ病院の被害の状況が実感を持って伝わります。
ソースコードも公開しました。Luma WebGL LibraryとThree.jsを組み合わせて使っています。今後は,さらに高度なインタラクションを組み込んだ,ストーリーテリングVRコンテンツを開発していきます。
プロジェクトメンバー
- 渡邉英徳 教授(プロジェクト責任者)
兼:東京大学大学院情報学環メディア・コンテンツ総合研究機構 機構長 - 滋野井公季(プロジェクトリーダー)
東京大学大学院情報学環・学際情報学府 客員研究員 - 小松尚平(開発責任者)
東京大学情報学環・学際情報学府 特任研究員