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東京大学大学院 渡邉英徳研究室とPiece of Syria、シリアの文化遺産と日常を記録する「シリア・アーカイブ」を開始

東京大学大学院・渡邉英徳研究室とNPO法人Piece of Syria(代表理事:中野貴行)は、シリアの文化遺産や日常の記憶を3Dデータとして記録・保存する「シリア・アーカイブ」を共同で開始しました。


 「シリア・アーカイブ」より「世界遺産の都市アレッポの商店街の再生」

現時点の成果を、Webコンテンツ「シリア3Dアーカイブ」として公開中です。

アレッポ、ダマスカス、デリゾールなどの3Dデータと解説を、日本語・英語・アラビア語でご覧いただけます。

多様な協力者と3Dデータでシリアの文化を記録

本プロジェクトでは、シリアの街並みや建築物、暮らしなどを、動画から3Dデータに変換し、記録・保存していきます。

Piece of Syria代表の中野貴行が撮影した映像に加え、シリアの現地ネットワークを活用し、考古学者、観光ガイド、アーティスト、映像作家、NGO関係者など、多様な協力者から提供を受けます。

これらの素材をもとに、広島・長崎、東日本大震災、ガザ地区などで戦争や災害の記憶をデジタル空間に記録してきた渡邉英徳研究室が協力し、シリアの文化遺産や日常を3Dアーカイブ化していきます。

「シリア・アーカイブ」の意義

シリアでは長引く紛争により、歴史的建造物や街並みが破壊され、難民・避難民の増加とともに、伝統文化や日常の記憶も失われつつあります。こうした中で文化を記録し残すことは、破壊に抗して平和への意思を示すとともに、断絶の危機にある文化を未来へつなぎ、シリアを知らずに育つ子どもたちに復興の精神的な土台を手渡すことにつながります。また、この取り組みは、日本に暮らす私たちにとっても、中東を戦争や難民のイメージだけではなく、豊かな文化と日常を持つ社会として捉え直す契機になります。

デジタルアーカイブ体験イベント開催

「シリア・アーカイブ」を用いたワークショップ、専門家によるシリア文化の解説、そして参加者どうしの対話の機会を作ります。

観光国シリアへの旅と戦争の記録 ~未来に向けて私たちができること~

  • 日時:2026年4月26日(日)14:00 – 17:00
  • 会場:JICA東京(幡ヶ谷駅から徒歩約8分)
  • 参加費:無料
  • 詳細・申込:Peatix https://syriaculture2026.peatix.com
  • 主催:NPO法人Piece of Syria
  • 後援:独立行政法人国際協力機構(JICA)

お問い合わせ

東京大学大学院 渡邉英徳研究室

  • メール:hwtnv_at_iii.u-tokyo.ac.jp (担当:渡邉英徳)

特定非営利活動法人Piece of Syria

【渡邉英徳研究室プロフィール】 

東京大学大学院情報学環に拠点を置き、戦争・災害・社会記憶を対象に、デジタルアーカイブと情報デザインの研究・実践を進める。ヒロシマ・ナガサキアーカイブ、東日本大震災アーカイブ、ウクライナやガザの戦災、能登半島地震のデジタルアーカイブなど、記憶を未来へ継承するプロジェクトを展開している。直近では、緊迫する中東情勢における衛星画像やオープンソースを用いた戦争の状況分析・記録活動にも従事する。

【Piece of Syria概要】

「シリアをまた行きたい国にする」ことを目指し、2016年に設立。2021年7月にNPO法人化。シリアの未来の平和の土台を作るために、幼稚園運営、小学校の校舎修復、心のケアなどを通じて、5万人を超えるシリアの子どもたちに教育を届ける。また、日本全国やオンラインで「シリアの今と昔」を伝えることを通じて平和について考える講演・写真展などのイベントを実施。そうした活動が対外的に評価され、Forbes Japan「いま注目のNPO 50」、「社会貢献者表彰」「風に立つライオン・オブ・ザ・イヤー」などに選出。代表の中野は、2023年ニューズウィーク日本版「世界が尊敬する日本人100」に選出。