近況:お台場,仙台,石巻,国土交通大学校

渡邉英徳です.8月ももうすぐ終わろうとしています.夜など,風が涼しくておどろきます.学生たちも夏季休暇期間ということで,各自で活動していることと思います.私も不思議と忙しい8月でした.きょうはヒロシマ・アーカイブの発表以降の動きについて紹介します.まずは8/19(金),大山顕・石川初・渡邉英徳のマッピングナイト3に出演しました.


毎回「自己紹介」こと各自のデモで3時間くらい食ってしまうのですが,今回はメール投稿マッピングシステム(さくらマッピングYAMATO Earthでつかったもの)を用いた参加型イベントに時間を割きました.三回やってきましたが,いちおうの締めということで充実したものになったのではないかと思います.私は開催直前,専門家の方々とあれこれ議論したことも手伝って,いつもより気合を入れて臨みました.当日のTweetをまとめたものが以下に掲載されています.

その翌日8/20(土),東北大学「せんだいスクールオブデザイン」特別講座「復興へのリデザイン」にて講演をおこないました.日本技芸リサーチャーの濱野智史さんとの共同講演です.


全体で40人ほど.いつもより小規模だったとのことですが,とても充実した時間となりました.本江正茂先生のオーガナイズがすばらしい.濱野智史さんと私が,ちょうど「理論サイド」「実践サイド」というかたちでカップリングされており,プレゼン,議論ともに,とてもうまく咬み合っていたように思います.また「ワールドカフェ形式」のディスカッション手法も秀逸.首都大でも取り入れてみたいと感じました.午後の講演からディスカッション,夜の講演会まで「白熱」したものとなりました.以下,参考記事です.近日中に,ビデオも公開される予定.

さらにその翌日,8/21(日)は,首都大メンバーで石巻に向かいました.


被災地三次元フォトオーバレイの制作をとおして,現地の状況をある程度知っている“つもり”でしたが,自分の認識の甘さを思い知らされました.震災後,瓦礫は片付けられつつあるとはいえ,被害を受けた街区の惨状はほとんど変わっていないようにみえ,復旧,復興への道程は果てしなく長いようにおもえます.自分たちにできることをやらねば,とあらためて感じます.



帰京して8/22(月)は,国道交通大学校にて特別講演「デジタル地球儀を活用した地理情報伝達・復興支援コンテンツ」をおこないました.(参考PDF)以下は開催主旨.
国、都道府県、政令指定都市、特別区、市町村、独立行政法人、団体等の職員で、税務、都市計画、道路、農業、福祉、教育などの数多くの部署で、GIS、地理空間情報を用いて各種計画または管理業務を担当する職員でGISの初心者及びGISに興味がある方を対象に事務系、技術系問わず募集しております。
つまりプロあるいはプロ予備軍のかたに向けた実践的なレクチャーが求められています.いささか緊張して臨みましたが,120分と時間に余裕があったこともあり,自身楽しみながら終えることができました. コンテンツとして,以下の内容を紹介.
  1. さくらマッピング他,Google Earth+サーバシステムによる集合知とビジュアライゼーション
  2. ツバル・ビジュアライゼーション・プロジェクト
  3. ナガサキ・アーカイブ
  4. ヒロシマ・アーカイブ
  5. YAMATO Earth
  6. 福島第一,第二原発からの距離
  7. 計画停電MAP(高田健介,北原和也ほか)
  8. 被災地三次元フォトオーバレイ
こまかい技術的な話ではなく「デジタル地球儀をつかってこんなことができる,皆さんにもぜひ実践して欲しい」というメッセージを伝えることに注力しました.2月に再度登板予定.

現在,9月のCEDEC 2011での震災復興支援特別セッションVR学会大会(はこだて未来大学)における発表,10月のEC 2011におけるデモンストレーションに向けて準備をすすめています.M2,4年生は各々修士論文,卒業研究も本格化してきます.気合入れていきましょう.(wtnv)