「Beyond 311」首都大学東京×宮城大学合同ワークショップ


■課題主旨

ことし3月11日に発生した,東北地方太平洋沖地震によって引き起こされた東日本大震災は,被災地の人々,そして全国の人々に,さまざまなかたちで影響を及ぼし続けています.

宮城大学の学生の中には,直接,地震や津波の被害に遭った人もいます.首都大学東京の学生も,計画停電,放射性物質汚染などの影響を少なからず受けています.「311」という数字,日付を,私たちは一生忘れることはないでしょう.

今回の首都大・宮城大合同課題では,仮想世界サービス「Second Life」をベースにした共同作業をおこないます.両校の学生どうしがチームを組み,顔を直接合わせることなく,アバターチャット,Skype,Twitterなどを駆使して,コラボレーションを展開します.

テーマは「Beyond 311」とします.

まず,両校の学生で,お互いの「311」そしてそれ以降の体験について,ゆっくり話しあうことから始めてください.そして,311を越えて,デザイナー,クリエイターを目指す私たちに,何ができるのかについて,意見交換していきましょう.そこから,構築がはじまります.

Second Lifeはあくまでベースとなるサービスです.他のサービスやコンテンツを組み合わせて用いても構いません.特に今回の合同ワークショップにおいては,両校の学生による「コミュニケーションの履歴」そのものが,重要な成果物となることでしょう.

「Beyond 311」は,教員たちにとっても避けて通ることのできないテーマです.学生,教員間でも意見を交わしながら制作を進めていければと思います.

■各校の役割分担
  • 宮城大学:震災の「語り部」として,311を後世に伝える「空間作品」の制作.写真,音声,テキストなどを用いて,Second Life上に「空間コンテンツ」を制作する.
  • 首都大学東京:宮城大の制作したコンテンツの「展示空間」の制作,PR,支援活動.Second Life,Google Earth,Facebook,Twitterなどを活用.L$による寄付活動なども展開.

■スケジュール
  • 10/4,7 宮城大および首都大にて初回講義
  • 10/11 宮城大にて渡邉のレクチャ,各校の役割分担について説明.宮城大チームは制作を開始すると同時に,各チームにて,首都大チームに説明するためのコンセプトシートをGoogle Docsで作成する.
  • 10/14 首都大チームに宮城大の初心表明資料を伝達.首都大チームは,展示空間の計画と構築をスタートするとともに,宮城大チームへのヒアリングをおこなう.Google Docs,Skype,Second Lifeなどを使ったコミュニケーション.日時は適宜設定すること. 
  • 以降,最終週の講評会(於:両校)まで,密にコミュニケーションを取りつつ展開.