20120604

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第3回「Web時代のGIS技術」勉強会

M2の高田百合奈です。久しぶりにブログを書かせていただきます。

現在、私は修士研究で、人が道に迷うことに着目し、人それぞれに適した地図を提供するための、地図サービスの提案を行っています。
今回は、その研究の一環として、しばらく時間が経ってしまいましたが、5月25日に東京大学農学部 弥生キャンパスで開催されました、GISの勉強会に参加してきましたので、感想を書かせていただこうと思います。

1つ1つ言及するととても長くなってしまうので、私の中で気になった部分をピックアップして述べていきたいと思います。


まず、hfuさん(謎の人物)による、講演ですが、主に地図のタイル化についてでした。
私もGoogleEarthへ、巨大な画像をタイル化しマッピングを行うことがありますが、タイル化するソフトも既に存在し、誰でも簡単に挑戦できます。
データが重くならないことと、表示する情報を切り替えられることなど多くのメリットがあり、今後も地図サービスへの適用には欠かせない技術となっています。
また、技術も機材(ソフト)も揃った今、地図を通じて何を表現するかという課題について見解を述べていました。
いつでもどこでも誰でも位置情報とGPS情報を活用できる現代社会において、「物理的身体は一か所でありながらもすべての場所に同時にいる・いられるような空間認識」というマーコス・ノヴァックによるパントピコンの概念(via @hwtnv) が、地図にも落とし込めるのではないかというお話でした。

また質問では、通常の地図はノースアップだが、カーナビのようにヘディングアップの地図にするにはどうするのかという話が出ました。
やはり地図を回さないと、地図が分からない人もいるから、ヘディングアップの地図も必要じゃないかと質問者の方も仰っていましたが、これについては私も研究している内容で、人によって、ノースアップとヘディングアップ、どちらの方が適しているのか二分されます。
つい先日のゼミで、両方表示して欲しいという意見も頂きましたが、ユーザの空間認識の方法によって地図を変動させる、ユーザターゲティング型の地図を提案したいと思っております。


次に、若狭正生さんの講演の中では、HTML5による機能の拡大についてお話されました。
webアプリで十分ネイティブアプリと同じような機能は実現でき、端末にあまり左右されないなど、メリットは多いです。
しかし、これまではwebアプリは遅いという問題がありましたが、WebViewや、Phonegapにより、HTML5とJavaScriptだけで書かれたソースをラッピングし、ほぼネイティブアプリと同じように実装でき、スピードもほぼ問題にならないくらいまで追いつき、モバイルアプリにおいてはさらなる広がりを見せています。
私も実はPhonegapによる地図サービスの実装を行っているのですが、GoogleMapsAPIを利用し、javascriptで書けてしまう上、レイアウトも自由なので、デザインの楽しみも増えます。

また、javscriptで書けるサーバーアプリ、node.jsというものもあるようです。サーバーサイドはPHPで、フロントはJavaで…という様に書いていたりすると、変数の定義などが分からなくなってきたりしますが、全てjavascriptで書けるのは、本当に便利ですね。


次は、加藤文彦さんによる、Linked Dataについてのお話でした。
これはかなり技術的な内容で、私にとっては理解しにくく、常にネット検索しながら、聴講させて頂きました。
少し地図からは離れたお話でしたが、URIからオブジェクトのデータが返ってくるという仕組みのようです。URIに意味づけを行うという考え方です。


そのあとは、古橋大地さんによる、OpenStreetMapのご紹介でした。
OpenStreetMapは、ユーザーが作るオープンな地図サービスですが、私はまだマッピングしたことはありません。
今回改めてOpenStreetMapを見て、私の実家の方はどうなっているのだろう…と気になってしまいました。
実家は、光回線のインフラも整っておらず、GoogleEarthで見ても、建物の識別が出来ないほど画質が悪いような地域なので、これはマッピングのし甲斐がありそうです。
マッピングの方法はとても簡単なので、是非マッピングしてみたいと思います。

また、OpenStreetMapのタグ機能について、瀬戸寿一さんによる集計・分析のお話もありました。
OSMで作成したオブジェクトには、タグが付けられるのですが、タグ数は 3000 3000万個以上あるそうです。
つまりOSMはタグの集積であるので、何か一つのタグに着目して、地図上での分布を見てみると、国ごとの関係性や傾向などを読み取ることができます。


そして最後は、KDDIの高木悟さんによる講演でした。
実際に地図が利用されている現場でのお話であり、これまでの講演者の方々とはまた違う内容でした。
SVG形式の地図表現についての内容で、W3Cとの関係や、運用性について具体的にご説明をされていました。
今後どのようにSVGが地図利用に応用されていくのでしょうか。


以上、特に写真などもなく、長い文章になってしまいましたが、今回のGIS勉強会で学んだことや感想などを述べさせていただきました。
この後、懇親会もあり、GISに限らない様々な分野の方々と交流でき、とても有意義な時間を過ごすことが出来ました。
修士研究の提出まであと半年ほどになりましたが、今回得た知見を参考としながら、より一層意欲を高め、研究を進めて参りたいと思います。
また、私の研究内容の一部をこちらで公開しておりますので、ご覧いただけると幸いです。
http://botekuma.blogspot.jp/


(高田 百合奈)