「虚を捨て、実を探そう!」首都大学東京×宮城大学合同ワークショップ2014

「東京五輪アーカイブ 1964-2020」より東京都の広報資料の表紙写真。実は裏焼きだったことがわかる。

首都大学東京×宮城大学合同ワークショップ2014
課題:「虚を捨て、実を探そう!

昨今「虚」が次々に露呈し、真実の「真」を追究するよりも先に、「実」が私たちの生活に大きな重みを与えていることを実感せずにはいられないような状況です。論文の「捏造」、報道機関の「誤報」、ソーシャルメディアにおける議論の「勝ち負け」、そして(ビッグ)データの解析結果である「エビデンス」。虚実取り混ぜたさまざまなものたちが、我々の行動に影響を及ぼしています。

もはや「虚」と「実」の二項対立ではなく、虚が「うつろ」なものとなり、そこには定着できなくなって「稔り」を求めて動き出してきているような、そんな印象もあります。

本課題のプラットフォームとなるセカンドライフは、登場時には「仮想現実空間」の代名詞となっていたサービスです。「仮想現実」=「ヴァーチャルリアリティ」。そもそもは「現実世界における本質的な部分を提示する技術」という意味でした。即ち、ここでは「虚」が「実」をつくりだすのです。

また、自乗するとマイナス1になる「i」は、「Imaginary Number」=「実在しない架空の数」の略です。しかし、皆さんが良く知っているように「虚」数は、とても「実」用的なものです。例えば電子工学などは、虚数なしには成り立たないことでしょう。

今回は、2008年から続くセカンドライフ課題の最終回となるものです。ここまでに述べた状況・背景を踏まえて、課題を「虚を捨て、実を探そう!」としました。

各チーム、この課題について議論を深め、独自のテーマを設定し、その設定したテーマにふさわしい空間をつくりあげてください。(中田千彦,渡邉英徳)

課題についての詳細

  • チームは首都大メンバーと宮城大メンバーの混成とする予定です。詳細については調整後、連絡します。
  • チーム内のコミュニケーションに際しては、Second Lifeはもちろん、SkypeやGoogle Documentなどを活用してください。
  • 宮城大学での講評会は11/25を予定しています。首都大での講評会は調整後、連絡します。
リファレンス、参考文献については以下を参照のこと。その他「LSL」で検索すると、さまざまなドキュメントが参照できます。