少数民族の情報を発信するためのウェブデザイン・アクティビティの実践

少数民族の情報を発信するためのウェブデザイン・アクティビティの実践
こんにちは!
新疆ウイグル自治区ウイグル族出身のM2のグリズバ・パリハティです。
これから私の研究について説明させていただこうと思います。
わたしの研究テーマは「少数民族の情報を発信するためのウェブデザイン・アクティビティの実践」です。
皆さん、ウイグルってご存知ですか?
たぶん知らないと思います!涙


 本研究の目的は,少数民族の情報を世界に発信することです。
特に,国際情勢等の情報とくらべて埋もれがちな「少数民族の文化」についての情報を,人々に伝えることを主眼に置きます。
そして筆者自身が,少数民族のひとつウイグル族の出身であることから,本研究ではウイグルの文化情報の発信をテーマとします。
 本研究ではアンケートによる人々の意識調査と,ウェブデザインの傾向についての調査を行い,ウイグルの文化情報発信についての現状を把握する.次いで,その結果に基づいて,以下のアクティビティを実践する.

l   デジタル地球儀を応用した作品展示
l   SNSでの情報発信
まず,ウイグルの文化についての理解度についてアンケート調査を実施した結果,ウイグルの文化情報が十分に伝わっていないことが分かりました。
その結果に基き,デジタル地球儀を応用してウイグルの文化情報である観光地と人々の姿を紹介する展示作品を制作し,展示を行った.鑑賞者の感想から,作品を通して,ウイグルの文化情報が伝わっていることが分かりました。



  作品「ようこそウイグルへ」

               観光地の写真のマッピンッグ
                  人々の姿

さらに,既存のウイグルに関するウェブサイトのデザインとコンテンツを分析した結果:
  • 「 動線が複雑で情報を探しにくい 
  •  写真が古くて解像度が低く,美観に乏しい
  • 文字数が多くて、コンテンツ読みづらい
  • 虚偽の情報が掲載されている
  •  写真と説明が一致しない 」の課題を見つけました。 

  
          
                      動線が複雑で情報を探しにくい 

         
                   写真が古くて解像度が低く,美観に乏しい

          
                   文字数が多くて、コンテンツ読みづらい

             
                 虚偽の情報が掲載されている 写真と説明が一致しない
                     (ウルムチではなく、カシュガル)
           
                 虚偽の情報が掲載されている 写真と説明が一致しない
                   (商店街ではなく、ウイグルダンスの様子)


 この結果を踏まえて,SNSFacebook)を活用し,信憑性が確認されている写真とテキストを中心して,ウイグルの文化情報を発信しました。
SNSでのシェアを通してコンテンツが伝播し,ユーザにウイグルの文化情報が伝わっていることが確認されました。

        
ウイグルウェディングの様子
公園で写真やんビデオ撮っています

        
  ウェディング夜レストランの様子
        
ウイグルの建築「大門」
        
             ユールッパ式な結婚式も流行っています
        

FACEBOOKページ「ようこそウイグルへ」
 ウイグルのダンス


                
こまでの活動を通して,事前の知識を持たない人々にウイグルの文化情報を伝えることができた.以上のことから,本研究の目的は達成されたと考えます。
本研究の成果は,ウイグル以外の,さまざまな少数民族の文化情報発信のための一助となり得ます。
2月12日より開催の学外展では私の作品以外にも、みんなの個性豊かな作品を展示いたします。
ご興味のある方はぜひお気軽にお立ち寄りください。会場にてお待ちしております。