パシフィコ横浜で開催された「CEDEC 2011 | Computer Entertainment Developers Conference」の「震災支援特別セッション」にて,片桐岳(竹中工務店),吉岡直人(スクウェア・エニックス)両氏と講演しました.題目は「震災に関する情報伝達・復興支援のためのマッシュアップ手法」です.
主にゲーム業界の関係者がつどうカンファレンスで,私たちの発表内容は異色だったかも知れません.その分,本気の聴講者があつまったとも言えます.講演内容は,これまで学会等で発表してきたこちらの原稿に沿ったものですが,ヒロシマ・アーカイブのキックオフミーティング直前に震災がおこったこと,さらに発生当夜から翌日の「福島第一,第二原発からの距離マップ」公開に至るまでの流れについて,補足して話しました.片桐氏の都市インフラについての話題とうまく噛み合い,会場からも熱い質問をいただきました.
講演内容がさっそくファミ通.comの記事になっています.とても丁寧な記事感謝です.
いま、“ヒロシマアーカイブ”は提供されているが、「震災を経て“ヒロシマアーカイブ”の心構えは変わりました」と渡邉氏。震災までは「60年前の状況を未来に伝えてあげる」というニュアンスがあったが、震災に触れ、「自分がふだん使っている技術を駆使して、未来に残したい」という気持ちになったのだとか。そんな渡邉氏は最後にゲームクリエイターに提案する。ゲームを始めとするエンターテイメント業界は、人々が夢を抱いて日常で楽しめる仕事。「そこで使う技術は困っているときに提供して、みんなの役に立てるまでもう一歩のところまで来ています。日常が破壊されたときに、人々の役に立ててほしいです」(渡邉)。吉岡氏とは,また機会をあらためて議論をおこなおう,とTwitterでやりとりしました.震災後だから話題になる,のは当然ですが,今後も継続的に続けていかねばならない活動です.講演でもはなしたように,ライフワークと考えて取り組んでいくつもりです.(wtnv)