東日本大震災マスメディア・カバレッジ・マップ進捗 #shinsaidata

東日本大震災ビッグデータワークショップの一環として,私たちが進めている「東日本大震災マスメディア・カバレッジ・マップ」プロジェクトが,ある程度かたちになってきたのでご紹介します.


このプロジェクトは,震災直後のマスメディア報道が網羅していた / 網羅できなかった地域を可視化することで,現実の被災状況,支援を必要としていた地域など,ボトムアップで提供された情報と,マスメディア覆域との差異を浮かび上がらせることを目的としています.


震災直後一週間の間に,マスメディアが報道した / 中継した地点が,光の球として表現されています.隣接する光の球同士は重なりあい,擬似ヒートマップとして閲覧することができます.ジオタグ付きツイート等複数のレイヤと重層表示することができるようになっています.閲覧できるデータの一覧についてはこちらをご覧ください

以下に,緑色の円で表されているジオタグ付きツイートのレイヤと重ねあわせた例を示します.神栖市でつぶやかれた被災状況を知らせるこのツイートの周りには,光の球がありません.つまり,少なくともこのマッシュアップが網羅している期間には,テレビによる神栖市への言及や中継はおこなわれなかった,ということがわかります.


黄色い円で表されている避難所所在地(2011年3月20日時点)の情報とオーバレイしてみると,TV報道の空白地帯に多数の避難所が存在していたことがわかります.「東日本大震災アーカイブ」制作時にも話題になったことですが,こうして実際にマッピングしてみると,茨城県,千葉県等の被災地に関する報道は比較的少なかったように見受けられます.


ワークショップは今月末終了予定です.今後は朝日新聞記事のデータをはじめ,さらにレイヤを充実させていく予定です.ご協力いただいた @pcaffeine さんはじめ,皆さまに感謝です.(wtnv)