11月上旬に第二回SFプロトタイピングWSが開催されました。
第一回とは異なり、各チームごとに集まって議論を交わしました。
以下に各チームのレポートをまとめます。Aチーム
講師: 大澤博隆先生
構成員:平澤彰悟(渡邉研)、hao cao(渡邉研)
アジェンダ:
1)前回のおさらい→ 2)議論→ 3)次回開催日の決定、次回までの課題の確認
活用したツール:
連絡、コミュニケーション;Slack(招待リンク)
本日の議論の要点:
- どのような本にしたいのかのキーワードを出し合った。
- “自然素材” “ランダム性のある読書体験” の2つのキーワード。
- 未来の世界では、自然素材を摂取する(食べる)ことで本の内容がinputされることを想定。
- 肉体の維持に必要な食事ではなく、精神的なエネルギーを保持するために、本を食べることが必要となる世界線を想定。
- 自然素材(野菜や草など)を加工する料理人が存在する。現代でいう編集者の役割を行う。料理人が本を加工することで、市民が本を消費できる世界。
- バランス良く本を摂取しないと、本メタボなどが起きる。
今後の予定:
Team-Aの次回第3回は、12/2 14:00-16:00に開催予定。
Outputは紙芝居形式を想定している。
- 議論して生まれた世界観ではどのような事象やトラブル、出来事が起きるのかを広く紹介するようなoutputを想定。
- 上記で紹介したコックさんの立場から、本を摂取する世界を紹介していく。
Aチーム 会議中のメモ |
Bチーム
構成員:大井将生(渡邉研)、中村健太郎(渡邉研)、
原田真喜子(渡邉研)、中橋さん(制作展)、冨倉由樹央(講談社)
1)前回からの課題*を各メンバーから発表
2)発表ごとに議論
3)全体討論
4)最終アウトプットの形態について議論、次回までの課題の確認
*前回からの課題
・ガジェット/サービス名と概要を考えてくる
・それにまつわるシーンを書いてくる(400字程度)
活用したツール:
会議及びディスカッション;Zoom
議論及びアーカイブ;Google ドキュメント
制作、情報共有、コミュニケーション;Discord
全体連絡;Slack
本日の議論の要点
- 前回決定した方針及び課題に即してメンバー各自が構想してきた内容を一人ずつ発表した。
- 発表ごとに樋口先生の助言をいただくとともにメンバー間でコメントを交わし、発表内容や関連トピックについて自由で活発な議論が展開された。
- 多様な専門、属性を持つ参加者が一堂に会したチームBらしく、各自の背景や専門性・個性を活かしたユニークなアイデアが寄せられた。
- 発表内容については、前回ワークショップから活発に稼働していたDiscord内での議論や樋口先生からのアドバイスが反映されたものもあり、オンラインコミュニケーションが有機的にプロタイピングの進捗に作用していた。
- 前回論点となった「セレンディピティ」の観点からアイデアや議論を発展させた発表もあり、連続的なワークショップならではの成果が認められた。
- 前回良い意味で発散したアイデア群から、今回は論点が絞られ、具体的なアイデアに昇華された進捗が認められ、前進を感じる進捗であった。
- 今回チームBで出た多様でユニークな論点の中でも、今後の議論の中核に位置付けられそうなトピックは以下の点である。
- 都市機能に拡張させた本的な何かを生活や学びの文脈に落とし込む
- 大規模多国籍企業のインフラとの比較を鑑み、経済的な視点で構想
- 本のあり方を社会や他者との繋がりから考えるに際して、その媒介となるテクノロジーのあり方についても再検討
- Team-Bの次回第3回は、12/4→11/26の13:00-15:00に変更する
- 全体連絡はSlackを活用する
- Discordの雑談部屋、質問部屋および各自の制作部屋でワークを発展させる
- 制作部屋で以下を各自で検討・制作する
- 最終的なアウトプットを念頭に置いたSFを各自最低一篇完成させる
Cチーム
構成員:康崇卓(渡邉研)、濱津すみれ(筑波大)、浦田さん(制作展)、福島幸宏先生(東大)、小松尚平(渡邉研)
本日のアジェンダ:
1)前回の宿題について→ 2)議論→ 3)次回までの課題の確認
活用したツール:
議論及びアーカイブ;Google ドキュメント
連絡、コミュニケーション;Discord→Slack(変更)
本日の議論の要点
前回の宿題「2050年に成立する未来の技術のアイデア」を各々で発表を行った。
上記のアイデアを背景に、未来で1日のスケジュールを共同で作成した。
作成した背景を確認した結果、作成物の傾向が、人間が読む・書くなどの本のアイデアが多い傾向になった。
アイデアの新たな展開をするため、人間側が考える本の概念から離れて、動物や自然などの視点を入れた「本」のアイデアを考えて議論した。
最後に、次回までの課題は、未来のストーリー設計になった。
今後のスケジュール:
次回:12/4 13:00-15:00
制作部屋で以下を各自で検討する
ストーリー:未来の街を歩きながら、動物や自然や人間が作ったものを見てゆく。そこには本を読む・書く機能が備わっており、それぞれの可能性が見えてくる。
上記のストーリーのパーツを作る。
それぞれのパートで出会う動物・自然・モノをいくつか出す。
全体を貫くストーリー(なんで街歩きするの?など)を考える。
個別のアイデアを深める。
Dチーム
文責:ヤン ケビン
講師:長谷川愛 先生
構成員:
長谷川愛 金甫榮(渡邉研) ヤン ケビン(渡邉研) 柴田さん(制作展) 山口温大(渡邉研) 藤井喜久(講談社)
本日のアジェンダ:
1)自己紹介→ 2)前回の宿題について→ 3)ideaからガジェットの形まで持っていくための思考法について→ 4)LARP Designをやってみるための段取
活用したツール:
議論及びアーカイブ;Miro
https://miro.com/app/board/uXjVPNT4o2s=/?share_link_id=302927480946
Dチーム Miroの画面 |
本日の議論の要点
- 簡単な自己紹介により各自の宿題を共有した。
- 参加者の5人が考えたSFエピソードは24個以上もあった。そして独自性もあり共通点もあって興味深かった。たとえばボヨンさんが考えた卵を産む本や、山口さんが考えた映像を想像すると音声の再生が止まる脳波測定装置や、柴田さんが考えた一か所に本が集められ墓石だけの図書館や、講談社の藤井さんが考えた愚か者のための手引書など、それぞれの個性とアイデンティティを垣間見ることができる。一方、密造本について複数の参加者のアイディアから言及された。
- そこに対して長谷川さんがそれぞれのアイディアについてコメントをした。その中で、昨今本を読まなくなる現象や、映像化しないと見てくれない風潮や、著作権問題などについて現在出版業界の問題点への興味関心から、未来の著作権や作家の生き方という新しい切り口を発見した。
- 最後のケビンからの相談により、長谷川さんが自分自身の制作においてアイディアから形にする手法の1つとして、Larp(Action Role Play) Designを紹介した。そして参加者全員のアイディアから2つ程テーマを絞って一度Larp Designをやってみようと次のアクションを定めることで2回目のワークショップを終えた。
今後のスケジュール:
参加者自身で一度オフラインで集まってLarp Designを実施する(日程調整中)