S×UKILAM連携:第5回「教材化ワークショップ」と港区「デジタルアーカイブ教育活用コンテスト」開催のお知らせ

 



こんにちは。東京大学 大学院 情報学環/学際情報学府の大井将生です。

この投稿では、「S×UKILAM(スキラム)連携:多様な資料の教材化ワークショップ」と、
S×UKILAM連携からの発展的な取り組みである自治体主催の「デジタルアーカイブ教育活用コンテスト」について紹介させていただきます。

1. S×UKILAM連携:第5回「教材化ワークショップ」の申込受付開始のお知らせ     

2. 港区:「デジタルアーカイブ教育活用コンテスト」の申込受付開始のお知らせ


1. S×UKILAM連携:第5回「教材化ワークショップ」について

S×UKILAM(スキラム)とは、小中高の教員や教育委員会などの学校関係者(S)、大学・研究機関(U)、公民館など地域の施設(K)、企業(I)、図書館(L)、文書館(A)、博物館・美術館(M)などの関係者が、属性を越えて多様な文化資源を子どもたちの学びに資するために協働するコミュニティ及びその一連の取り組みのことです。

これまで、学校の先生たちは「良い教材を作りたいけど面白い資料がなかなか見つけられない」という悩みを抱え、資料公開機関の関係者は「こんなに面白い資料があるのになかなか教育で使ってもらえない」という悩みを抱えてきました。しかしながら、そんな両者がつながる場は、これまでなかなかありませんでした。

そこで、そんな両者の課題を解決し、子どもたちがワクワクしながら学びに向かえるような教材を協創的に作っていこう!という目的のもとに、S×UKILAM連携を立ち上げました

S×UKILAM連携では、これまでに全国規模の教材化ワークショプを4回開催し、43 都道府県・242 機関から様々な属性の有志が一堂に会し、アットホームな雰囲気で楽しく対話をしながら、多様な資料を学校の授業で使える教材にすべく活発な議論が行われています。

さらに、ワークショップで協創される教材には、教育現場の目線に基づいたアクセシビリティを高めるための「学習指導要領コード」などの「教育メタデータ」が付与され、全国の教育現場で活用可能な形でアーカイブ化し、二次利用可能なライセンスで公開しています。

第5回の教材化ワークショップでは、既に小中高の先生をはじめ、市立・県立・大学の図書館や自治体、新聞社、写真提供企業など多様なアクターからの参加申し込みが届いております。
参加資格は特にありませんので、「教材化してみたい」「うちの資料も学校で使えるのか知りたい」「資料の活用についての日頃の悩みを解決したい」という方はぜひご参画ください。
ラジオ感覚で議論を聞ける「視聴のみ枠」もございますので、少しでもご関心のある方はお気軽にエントリーしていただけると幸甚です。



2. 港区:「デジタルアーカイブ教育活用コンテスト」について

港区では、多くの方に港区の歴史に興味・関心を持っていただくために「デジタル港区教育史」「デジタル版 港区のあゆみ」を公開しています。
これらのデジタルアーカイブの利活用促進、とりわけGIGAスクール構想下で
ICTを活用した主体的・探究的な学びの必要性が高まる学校教育での活用を進展するため、令和5年の『港区教育史』完結を記念するイベントとして、「港区デジタルアーカイブ教育活用コンテスト」を開催します。

集部門は、港区デジタルアーカイブの資料を活用した「教材部門」と授業の学習指導案や授業実践報告書などの「授業プラン・実践報告部門」の2つで、カテゴリーごとに優秀作品を表彰予定です。
港区のデジタルアーカイブを教材の一部で活用することが要件となりますが、ジャパンサーチなど、他のデジタルアーカイブ資料を組み合わせて教材や指導案をデザインしていただいても大丈夫です。

応募資格は小中高の先生以外にも、大学生・大学院生や司書や学芸員も含まれており、港区在住・在勤・在学以外の方も応募対象です。
ぜひこれを機に、港区のユニークで奥深い資料を楽しく閲覧しながら、各自の専門や経験・知見を活かした自由な発想での教材づくりを行っていただき、気軽に応募していただけますと幸いです。

なお、本コンテストはデジタルアーカイブ学会の後援を受けています。デジタルアーカイブ学会が公的機関のイベントの後援を行うことは初めてのことで、官学連携の新しい形としても期待が寄せられています。

関連して、デジタルアーカイブの教育活用に関する情報提供・教材づくりの視点・オススメ資料の紹介などを発信する「港区教育アーカイブ通信」も発行していますので、よろしければご覧ください。


今後も子どもたちの探究的な学びにおける「問い」と多様な資料を接続するためのネットワークを構築して参りたいと考えておりますので、引き続きご支援ご協力のほどよろしくお願いいたします。