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デジタルアーカイブズ、オープンデータ、そして記憶のコミュニティ(「αシノドス」掲載稿)

以下は「αシノドス」2013.03.15配信号に掲載された原稿を転載したものです。

■はじめに

筆者らは、時代の経過とともに散逸していく歴史資料をネットワークを通じて収集し、デジタル・アースの仮想空間に集積して公開する「多元的デジタルアーカイブズ」を構築してきた。これまでに、南太平洋の島国ツバル、長崎・広島原爆、東日本大震災、そして沖縄戦をテーマとしたアーカイブズ・シリーズを公開している。

これらのアーカイブズ・シリーズの目的は、公開されていなかった資料をオープンデータ化し、データ同士の時空間的な関連性を提示することによって、事象についての多面的な理解を促すことである。さらにアーカイブズ構築活動のバックボーンとして、オンライン・オフラインで人々を繋ぐ「記憶のコミュニティ」を形成することを企図している。

また、2012年秋に開催された「東日本大震災ビッグデータワークショップ」においては、アーカイブズ・シリーズで用いた手法を応用し、震災後に収集された大規模データをもとにした、災害状況の可視化に取り組んだ。これは、同時代の災害記録を未来に残していくための、あらたなアーカイブズ構築の試みでもある。

本稿では、筆者らのこれまでの活動について総括する。


■アーカイブズ・シリーズのスタート地点「ツバル」

アーカイブズ・シリーズ第一作「ツバル・ビジュアライゼーション・プロジェクト」は2008年、ツバルの支援活動を展開する写真家、遠藤秀一氏と筆者の出会いからスタートした。


当時、マスメディアでは「ツバル=地球温暖化による水没に瀕した国家」といった報道が数多くなされており、筆者もツバルに対してそうした観念を持っていた。「ツバル。水没で大変な国ですよね」という筆者の軽口に対して「まずはツバルの人々の顔をみて、素直なことばを聞いて欲しい。温暖化や海面上昇の話はそれからです」と遠藤氏は応えた。

筆者はこのことばを、ツバルが置かれた状況をひとごととして捉えるのではなく、現地の人々とともに地球に生きる当事者の立場で向き合うところから始めよう、というメッセージとして受け取った。その場で遠藤氏と意気投合し、筆者はその翌年の2009年、学生とともに実際にツバルを訪れることになった。

実際にツバルで眺めた風景、そして出会った人々の顔やことばは、それまで筆者が抱いてきた「海面上昇に脅かされる楽園」というイメージを覆すものだった。エメラルド色の海のそばに積み上げられた大量のゴミ。海で無邪気に遊ぶ子どもたちと、高機能GPSレシーバを携えて漁に向かう男たち。これらが渾然一体となって、ひとつの「世界」を成していた。

こうしたツバルの「実相」の一端に触れ、筆者は一クリエイターとして、さまざまな境を超えて、人とできごとをダイレクトに繋ぐツールをつくりたいと考えた。その一年後、ツバルに住む人々のポートレートとことば、現地で撮影されたGPS写真をデジタル・アースに集積したコンテンツをウェブ公開した。

筆者らは、この遠藤氏とのコラボレーションを起点として、その後さまざまなアーカイブズを制作していくことになる。遠く離れた南洋の孤島に住む人々の姿と風景を伝えるためのコンテンツが、我が国で起きた悲劇についての記憶を継承するアーカイブズ・シリーズの起点となった。


■ナガサキ・ヒロシマ・オキナワのアーカイブズ構築

ツバル・ビジュアライゼーション・プロジェクト」は、第13回文化庁メディア芸術祭で審査委員会推薦作品に選ばれた。その展示を鑑賞した長崎出身の鳥巣智行氏・大瀬良亮氏から、2010年春に一通のメールが届いた。そこには「長崎の被爆者証言を、ツバルと同様の手法で公開できないか」と書かれていた。

すぐに会合を持ち、クリエイターチームとしての首都大学東京の学生たちを含む、世代を越えたコラボレーションが始まった。長崎新聞社が編纂した被爆者証言集、長崎原爆資料館が収蔵する当時の写真、テキサス大学図書館に収蔵された1945年の長崎市街地地図などを収集、デジタル・アース上に集積していった。

速やかに作業は進み、その年の夏には「ナガサキ・アーカイブ」が公開された。公開翌日に20万ページビューのアクセスを記録し、アメリカ、スペイン、ブラジル等のメディアで特集記事が組まれるなど、大きな反響があった。


その後「ナガサキ・アーカイブ」の新聞記事を読んだ広島在住の被爆二世、石堂めぐむ氏から「ぜひ広島版を」とのメールが届き「ヒロシマ・アーカイブ」の構築がスタートした。さらに、活動の主旨に共感した沖縄出身の起業家、稲泉誠氏のプロデュースによって「沖縄平和学習アーカイブ」構築に向けた動きが始まった。

これらのアーカイブズはそれぞれ2011年夏、2012年春に一般公開された。



このように、一連の多元的デジタルアーカイブズは、できごとに深い縁を持つ人々の意思が、次々に紡がれるようにして構築されてきた。筆者は、自身の意思によってではなく、いわばクライアントの依頼を受けた建築家のようなスタンスで、各々のアーカイブズ構築に携わってきたことになる。


■世代を越えた「記憶のコミュニティ」の形成

ナガサキ、ヒロシマ、オキナワとアーカイブズ・シリーズの構築が進むにつれて、世代を越えた「記憶のコミュニティ」形成の重要さが顕らかになってきた。

デジタル技術のみではアーカイブズを構築できなかった。資料の利用については、収蔵施設の許可を受けなければならなかった。さらに被爆者、戦争体験者の証言については、新規にインタビューを行なうとともに、ウェブ公開許諾を得る必要があった。何よりも、筆者らの活動を進めるための大前提として、地元の理解を得なければならなかった。

そのために、地元の協力者を中核として、高齢の証言者と筆者ら、そして学生・生徒たちが手を取り合いながら証言と記録保存活動を進める「記憶のコミュニティ」が形成されていった。特に広島においては、広島女学院中等高等学校の矢野一郎教諭が陣頭指揮を執り、高校生たちによる証言インタビュー活動が展開された。


この「記憶のコミュニティ」においては、証言者と記録者、そして発信者が一体となった活動が展開される。過去のできごとを語り継ぐ人々を世代を越えて繋ぎながら、組織・施設の裡に閉ざされていた資料をオープンデータ化し、世界に向けて開くはたらきを担っている。筆者らが制作したデジタル・アースのコンテンツは、この「記憶のコミュニティ」の活動をあらわすインターフェイスのひとつに過ぎない。

アーカイブズ制作に関わった若者たちは、この「記憶のコミュニティ」の一員である。彼女ら・彼らは未来における新たな語り部となり、それぞれの時代のテクノロジーを用いて、それぞれのアーカイブズを構築していく。筆者はそうした未来像を思い描いている。


■東日本大震災後の活動

ヒロシマ・アーカイブの制作についての協力を仰ぐために、八王子原爆被爆者の会(八六九会)事務局長の上田紘治氏と初めて会合を持ったのは、2011年3月11日のことだった。

打ち合わせ後、筆者は京王線で都心に向かい、初台駅を通過したところで電車が停まった。隣席の男性がワンセグで「震度7」であることを教えてくれた。徒歩でトンネルを歩き、地上に出てみると大混乱が生じていた。そのまま徒歩で自宅のあるお台場まで戻る途中、街頭のテレビで大津波が押し寄せる中継映像をみた。

翌日、大学に向かう途上でTwitterのタイムラインを眺めると、原発事故に関する不安なつぶやきで満ちていた。学務で手が離せなかった筆者は「原発からの距離を示す同心円データを作成して欲しい」と、ツイートを読んでくれるであろう「誰か」に向けて依頼した。たちまち反応があり、2時間ほどで有志の手になるマップが公開され、一週間で100万ページビューを越えるアクセスがあった。


その後、首都大学東京の大学院生(当時)、高田健介君・北原和也君による「計画停電MAP」や、筆者によるHONDA・TOYOTAの通行実績情報マッシュアップサービスなど、応急的なコンテンツが次々とリリースされた。アーカイブズ・シリーズで培ったマッピング技術が、予期せず役立つことになった。



これらの例が示すように、震災後の応急コンテンツを制作するコミュニティはオンラインで形成された。現在も構築が進行している「東日本大震災アーカイブ」における「記憶のコミュニティ」も、ソーシャルメディア上のつながりが育んだものである。


これは、私たちの時代に起きた災害についての支援活動ならではの、連携のかたちである。


■震災ビッグデータの可視化

2012年秋に、GoogleとTwitter主催のもと「東日本大震災ビッグデータワークショップ」が開催された。マスメディア、ソーシャルメディアの大規模データが提供され、震災直後の状況についての分析が行なわれた。筆者は異分野の研究者とコラボレーションし、アーカイブズ・シリーズの手法を応用した2つのコンテンツを制作した


一つ目は、東京大学の早野龍五教授がリーダーを務める「Project Hayano」における、放射性ヨウ素拡散シミュレーションの可視化コンテンツである。

放射性ヨウ素は半減期が8.1日と短いため、福島第一原子力発電所事故発生後の状況がはっきりしていない。「Project Hayano」は、国立情報学研究所や海洋開発研究機構、SPEEDIなどのシミュレーションデータと、ゼンリンデータコムから提供された混雑情報を複合的に分析することで、初期被曝の実態を解き明かし、被災者を支援しようとする試みである。

筆者は、放射性ヨウ素の拡散シミュレーションデータと混雑情報を集積し、デジタルアースを使って公開した。これにより、大気中ヨウ素の推定濃度と、各地域に滞在していた推定人数との相互比較が可能になる。例えば、2011年3月15日未明には、いわき市などの人口稠密地帯に向けて、放射性ヨウ素が拡散していた可能性があることが示される。


二つ目は、東日本大震災発生後24時間のNHKニュース報道の書き起こしデータから、TV報道された場所/されなかった場所を推定し「NHK報道の空白域」を可視化するコンテンツである。ワークショップ期間中に、NHK放送文化研究所の村上圭子氏、NHK放送技術研究所の山田一郎氏らとのコラボレーションにより制作された。

NHKが報道した地点のデータを、ウェザーニューズの「減災リポート」やジオタグ付きツイート等と重層することによって、TV報道がカバーしなかった地域を、ソーシャルメディア上の災害状況報告が補完しているようすが示される。


これらのコンテンツは、開かれたビッグデータを活用し、震災後の状況の解明と将来の災害の備えに寄与するためのツールである。それと同時に、数名のチームでも、無数の人々の行動から生まれる大規模な情報を処理することが可能になった現代における、あらたなアーカイブズ構築の試みでもある。


■おわりに

これまでに述べたように、2009年にツバルからスタートしたアーカイブズ・シリーズは、ナガサキ、ヒロシマ、東日本大震災そして沖縄へと展開してきた。

任意参加のチームから自治体プロジェクトへと徐々に事業規模が拡大し、コンテンツの完成度も向上した。これまでの作品には累計70万件以上のアクセスがあり、受賞も数多く、社会から一定の評価を得ている。その反面、ビューロクラシーの弊害により、収蔵資料の選択や、内容のアップデート、公開後の社会における運用などが、意に任せなくなってきた。

震災ビッグデータの可視化コンテンツについても同じことが言える。これまで複数の機関がそれぞれ個別に放射性ヨウ素拡散シミュレーションを行ない、データは個別に利用されていた。また原発事故発生後、SPEEDIデータが一定期間伏せられていたことは良く知られている。今回の取り組みにおける各データは、まさに早野氏個人の信念のちからによって「オープンデータ化」されたものである。

アーカイブズ・シリーズの構築に際して形成された「記憶のコミュニティ」は、社会的な柵を越えて資料をオープンデータ化し、未来に向かって継承するはたらきを持つと考えられる。しかし、そのちからが存分に発揮されるための要件ははっきりしていない。これを顕らかにし、未来の社会に向けて提案していくことが、筆者の次の仕事である。


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「東京五輪アーカイブ 1964-2020」首都大・慶應SFC・宮城大・早稲田大による合同課題

課題文

2020年,日本でのオリンピック開催が決定しています。

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本課題は,首都大学東京と朝日新聞社の共同研究をベースとしています。このテーマに合わせて,1964年大会当時の全国の報道写真が,朝日新聞フォトアーカイブより提供されます。企画提案・作品制作の際には,「位置情報・地理情報」をベースとしてください。そのために、デジタル地球儀・GISソフトの使い方をレクチャーする予定です。また,コンテンツに留まらない「社会的アクティビティ」の提案を期待します。先行事例として「ヒロシマ・アーカイブ」などを参照してください。

(渡邉英徳・石川初・中田千彦・物部寛太郎)


成果物はウェブ公開されることを前提として課題に取り組んでください。11月末〜12月初旬に,ゲストを招いた合評会を開催する予定です。詳細なスケジュールについては後日決定します。 昨年度の合評会はメディア取材を受けました。下記リンクを参照してください。
東京)前回五輪の記憶つなごう 学生がアイデア発表会ザハ競技場、64年五輪の写真1千枚で再現 インパクト+批評を表現成果物発表
成果物のうち優秀作品は以下のサイトに掲載予定です。 「東京五輪アーカイブ1964-2020」上にマッピング「東京五輪アーカイブ1…

震災犠牲者の行動記録マップ「忘れない」公開

首都大学東京 渡邉英徳研究室と岩手日報社は共同で、東日本大震災から5年を迎える2016年3月、岩手県における震災犠牲者の「地震発生時」から「津波襲来時」までの避難行動をまとめたデジタルアーカイブ「忘れない~震災犠牲者の行動記録」を制作しました。


デジタルアースで閲覧する
2011年3月11日午後2時46分、そして津波襲来時にどこにいたのか、犠牲者の所在を遺族に取材し、データを集めました。

本コンテンツでは、居場所が詳細に判明した犠牲者1326人について、被災地の震災直後の立体的な航空写真・地図と組み合わせ、避難行動を可視化しています。さらに、ご遺族の了解を得た犠牲者687人については、氏名と当時の行動も閲覧できます。なお、被災直後及び1974-1978年の空中写真レイヤには、国土地理院のタイルデータを利用しています。

岩手日報社は、震災犠牲者一人一人を紙面で紹介するプロジェクト「忘れない」や、災害から命を守るための連載「てんでんこ未来へ」を展開しています。今回は、その集大成として、犠牲者の避難行動を詳細に分析・可視化しました。このことにより、犠牲者の声なき声を可視化し、一人でも貴い命を失わないよう、震災の教訓として後世に残していくことを企図しています。

制作にあたって、渡邉英徳研究室が「ヒロシマ・アーカイブ」「ナガサキ・アーカイブ」「東日本大震災アーカイブ」「沖縄戦デジタルアーカイブ」などで培ってきた「多元的デジタルアーカイブズ」の技術を応用しました。オープンソース・ソフトウェアを活用し、PCとスマートフォン・タブレット端末からも閲覧することができます。

さらに紙面ではアーカイブを活用して避難行動について分析し、「避難所を過信せず、少しでも高い場所へ」などの提言を行い、デジタル技術との融合で紙メディアの可能性を広げていきます。

「書籍の時空間を可視化 / 視覚化する」ネットワーク演習実習A課題

Ben Fry "Valence" 
書籍は,ストーリーが織りなす「時空間」を内包しています.今回の課題では,デジタルアースを使って,書籍が持つ時空間を可視化 / 視覚化します.

デジタルアースには,全球規模の空中写真,立体地形が網羅されています.さらに,ビルボード,ポリゴン,オーバレイなどの機能を組み合わせて,さまざまなコンテンツを載せることができます.タイムスタンプを付加することで,時間軸に沿った変化を表現することも可能です.

自分自身の座右の書,好きな本など,この課題に適していると思われる書籍を一冊選び,その書籍が内包する「時空間」を,デジタルアース上に展開してください.なお,可視化 / 視覚化の用法の違いについては,以下の渡邉のツイートを参照してください.

先日も書いたように「可視化」と「視覚化」は使い分けやすい。それぞれ、プロ向けと一般向け。因果関係も逆。可視化して事実を見いだす / 見いだした事実を視覚化する、といった具合に言いわけられる。 — Hidenori Watanave (@hwtnv) February 21, 2015
■スケジュール
4/21 課題説明,GitHubの演習,ローカルサーバの構築4/28 Google Earth,KMLの演習,アイデアシート作成5/12 アイデアシート提出,Cesiumの演習5/19 作業5/26 作業6/2 提出+プレゼンテーション  ■参考リンク

https://docs.google.com/document/d/1IsZSFRS_k7-_0kHHx0-whXONDoPBgOR7yYY0ZqeFTOo/edit?usp=sharing

原爆の記憶をデジタルで継承:「高校生平和会議」をアメリカで!クラウドファンディング開始

デジタルアーカイブを活用した「日米・高校生平和会議」開催のためのクラウドファンディング開始のお知らせです。 

5月27日、オバマ氏が現役大統領としてはじめて、広島を訪問します。歴史的なできごとであり、世界の人々が願ってきた「核兵器廃絶」への原動力となるはずです。被爆地である広島・長崎から世界へと視野を拡げ、「人類と核」の在り方について、考えるための絶好の機会です。

 例えば「ヒロシマ・アーカイブ」に参画している広島女学院高の生徒たちは「オバマ大統領を私たちの高校に呼びたい!」という想いから「Project Obama」を立ち上げ、活動を展開しています。若い世代が、新しいかたちの平和活動をスタートしています。こうした若者たちのエネルギーは、インターネットを通して、世界につながっていきます。


私たちはこの機に、広島・長崎の高校生をアメリカに派遣し「日米・高校生平和会議」を開催したい!と考えました。会議の参加者は、日米の高校生、一般市民、そしてアメリカ在住の被爆者を想定しています。 会議では、原爆資料をまとめたデジタルコンテンツ「ヒロシマ・アーカイブ」「ナガサキ・アーカイブ」を活用します。


人々の興味を惹きつけ、理解をたすけるデジタルツールを軸にして、高校生と市民、被爆者が一つのテーブルを囲み、原爆と太平洋戦争の歴史について知識を深め、議論する場を提供します。 これらの会議開催にあたって、アメリカのボストン・ニューヨークに高校生を派遣します。

開催日:2016年9月19日〜22日(予定)開催地:ボストンおよびニューヨーク(予定) 会議においては、以下の内容を実施します。

米国在住の被爆者による講話会ヒロシマ・アーカイブ、ナガサキ・アーカイブの体験学習アーカイブに資料を追加する体験学習被爆者・学生・市民によるディスカッション

会議をとおして、日米の若者と市民が同じテーブルに付き、デジタルツールを活用しながら、原爆被害についての理解を深めていきます。このプロセスを通じて、国際平和に貢献する若い世代が生まれてくることを企図しています。



この「日米・高校生平和会議」開催のためのクラウドファンディングを、オバマ大統領の広島訪問前日のきょう、開始しました。このクラウドファンディングでは、高校生と大学院生チューターをアメリカに派遣するための旅費、現地でのワークショップ開催のた…

ウェアラブルデバイスによる身体動作のリアルタイム・フィードバックシステムの開発 -エンターテインメントと理学療法における応用-

はじめにどうもこんにちは、修士2年の小宮です!
このブログで書かせていただくのは今回が最初で最後ですが、自身の研究と作品について書かせて頂きたいと思います。


簡単に自己紹介をさせてもらうと、私は学部からこのインダストリアルアートコースで学び、修士もそのまま進学しました。


学部4年次の研究室はインタラクティブアートについての研究を行い、ダンサーが踊りによって音楽を変えられるデバイス(GROOVE)を作っていました。


その後、修士からはこちらのネットワークデザインスタジオに所屬し、Web技術やデザインを中心に学び、4年次に学んだハードウェアの技術と掛け合わせながらプロダクトを作っています。
詳しい自己紹介はこちらもよければ御覧ください


その中で生まれたのがこれから紹介する「PetaPeta」と「smarTcane」です。
どちらもウェアラブルデバイスを中心としたプロダクトであり、特に意識は全くしていなかったものの、気がついたら3年間ハードウェアの技術を使いっぱなしでした笑



それではそれぞれの作品の紹介に移ります。


作品・研究紹介①PetaPeta
サイトはこちら!
PetaPetaは靴の中敷型デバイスとスマートフォンを使って遊ぶ鬼ごっこゲームです。


鬼ごっこというとタッチしたり、されたりを繰り返しながら門限になったら終わり…のような曖昧なゲームだと思います。


そこで1つルールを作りました。
それは


「制限時間内に一番長い距離を逃げた人が勝ち」


つまり、時間が決まっているのでちゃんと終わりが来ます!笑


ただこれだと、足の早い人が有利になってしまい、今までの鬼ごっこ同様足の速いモテる男子が勝ってしまいます。


それではテクノロジーの意味がありません。
そこでインソールデバイスの登場です。
インソールデバイスは走っているのか歩いているのかを計測し、もしプレイヤーが歩いているとプレイヤーの持っているスマホの地図上に自分の足跡がでてしまう
のです。
すると、自分の位置が鬼を含む全プレイヤーにバレてしまうという仕組みです。


一方、鬼でいる間は走っても歩いても一切ポイントが入らず、どんどん他のプレイヤーに差を付けられてしまいます。
なので、地図上の足跡を頼りに他のプレイヤーをいち早く捕まえに行きましょう!


鬼のタッチ自体も直接体を触ってタッチするのではなく、Bluetoothを用いた近距離通信により、3mほど近づくとタッチとなります…

過疎集落における「対話と交流の“場”」の形成手法 -新潟県魚沼市横根集落における実践-

2年ぶりの投稿でドキドキしてます。
修士2年の木村汐里です。

さて、今日は私が2年間(3年間)やってきた研究について簡単に紹介したいなと思います。

私は、大学4年のときに出会った新潟県魚沼市にある過疎地域「横根」を対象地域として修士研究を行ってきました。

「こんなとこなにもない町なのになにするの?」と地域のみなさんに口をそろえて言われた3年前。そう言いながらも、なんどもなんども地域を訪れ、話をする中で、住民の方達の地域への愛を感じるようになりました。人口の減少や世代のかたよりによって、交流が減っている中で改めて地域住民同士がお互いの地域への思いや将来への希望を共有できる”場”をつくれないかと始めたのがこの研究です。





3年前、同じく横根でおこなっていた菊本さんの研究であるWEBコンテンツ制作ワークショップを考察し、その課題や成功例をもとに、過疎集落における地域活性化のための”場”を開催するためのメソッドとして、『起こりうる課題・それが起こりうる状況、そのための解決手法』を言語化してパターンにまとめ、それを使い、場を改めて実践・検討しました。


これらの活動を経て若い世代が地域行事の準備を手伝ったり、15年ぶりに夏祭りでこども神輿が復活したり....。地域の未来に対して課題意識をもって行動しようとする人が現れたり....と徐々に地域も変化してきました。地域が生き生きとした瞬間を何度も見ることができました。日本中にひろがる様々な過疎地域の活性化に少しでも役立てばいいなと思っています。








さて、私が渡邉研に入って一番良かったなと思うのは、『作る』を超える経験がたくさんできたことです。論理的にコンテンツを説明したり、表現する方法をたくさん教えてもらえたのはもちろんですが、いろんな場所に連れて行ってもらって、コンテンツがつなげる様々なモノ・ヒト・コトをたくさん感じることができました。デザインやコーディングの技術だけでなくそれがもたらしてひろがるつながりがすごく刺激的な3年間でした。

特に、研究としてはいった横根地区には、今後のずっと関わっていきたいなと思える『第二のふるさと』と呼べるような関係を築く事ができました。長期で一人で滞在しに行った時には、子供達が遊びに来てくれたり、夕ご飯に誘ってもらったり、お風呂を貸してもらったり・・。かけがえのない経験です。

同期をはじめとした刺激的…

週報170420

初めまして、学部4年の渡邉康太です。よろしくお願いいたします。
1週間という時間は長いようで短く、早くも2回目のゼミとなりました。

1.アイデアダンプ 午前の部では早野龍五様と糸井事務所の方々がいらして、アイデアダンプを催していただきました。アイデアダンプとは「アイデアを吐き出す」という意味に当たるのですが様々な観点からアイデアが飛び交うのは新鮮でありプロジェクトに携わる面白みを感じました。アイデアは持っているだけでは何の可能性も産まないので、このような場を通してどんどん発信していこうと思います。
新しいプロジェクトが立ち上がりそうで今から楽しみです。


早野龍五さんが照らしてくれた地図
ほぼ日刊イトイ新聞』に掲載されている早野龍五様と糸井重里様の対談になります。自分も読ませていただきましたが、情報を発信する側の姿勢や開拓者になることの重要性を学ばせていただきました。誰も踏み入れていない領域には未知の部分が多く、踏み入れ難いです。ですが、だからこそ価値があり踏み入れるべきだと感じさせてくれます。対談形式でマンガも掲載されているので、読みやすいです。

2.研究テーマ発表会 渡邉研では目的、手法、検証、結論の4文をもとに考え方をまとめています。
午後の部では4文をB4とM1の先輩方で持ち寄り、発表しました。自分は研究したいことがぼんやりとありつつ、新規性のあるテーマが見つからず苦労しております。自分にしか出来ないこと、長期にわたって付き合っていけるようなテーマが見つけられたらと思っています。

また、今回の発表会を通して、メンターと呼ばれる助言者を決めることになりました。B4が研究テーマの傾向が近いM1の先輩(メンター)の下について、サポートを受けるという制度です。早くも研究テーマに頭を悩ませているので、相談できる先輩がいるというのは大変心強いです。
誰かに話すだけでも頭や心の整理がつくことがあるので1人で悩みすぎないようにしましょう!


"くらベル"〜学生と授業をマッチングするwebポートフォリオ〜

学部4年の山下悠介です。今回は自分の卒業研究についての記事を書きたいと思います。
http://52.198.208.2/


授業を履修してみて「この授業、やっぱ合わなかったな」と感じたことはありませんか? デザイン系の学生の場合、授業の中心は課題制作になります。しかし、シラバスには文字しか書いてないので、課題のイメージがつきにくいです。  この授業を通して自分はどんなことができるようになるのか、それが分かっていないままでは何を履修すればいいのか分かりません。 その結果、曖昧な気持ちで授業を履修し、自分の想像していたものと違うということで途中で授業を切ってしまう学生が何人か出てしまっていました。  そのような問題を解消するために、今回は作品から授業を探すことができるwebアプリケーション「くらベル」を作りました。 くらベルでは、生徒同士が今まで作った作品を「タイトル」「説明」「イメージ画像」「年度」「どの授業で作ったのか」といった情報とともにweb上に投稿することによって、他の人の作品から自分の受けたい授業を探すことができるアプリケーションです。 投稿された作品にはコメントやイイネをつけることもできるので、作品からどんな授業だったのかやどんなスキルが身につくのかがイメージしやすくなります。  また、作品にはタグ機能もついているので、作品から類似する授業を探すこともできます。 マイページには自分が投稿した作品一覧が載っていますので、webポートフォリオとしても使うことができるようになります。  「くらベル」を使うことによって、学生はより自分が受けたい授業を、教員側は意欲的な学生に対して授業をすることにより、より質の高い授業を行うことができるようになります。 
このように、ネットワーク研ではある問題に対して、「目的・手法・検証・結果」の4軸を中心に研究を行っていきます。 この考え方は研究以外にも、この先社会人として様々なところで役立たせることができるスキルであり、ネットワーク研で先生や先輩を通して教わりました。 ぜひ、研究室に迷っているのであればネットワーク研にきて、世の中におこっている問題を一緒に解決する方法を考えていきましょう!

週報20161117

こんにちは。今週担当のB4の山下です。 だんだん気温も下がっており、周りでは風邪もはやっており、wtnv研でも体調不良の方が増えてきました。
B$のみなさんもやりたいことが固まり、実際につくり始めるという段階に入り、つくりたいもののためにそれぞれ必要な技術を習得中で、毎週ゼミの進捗報告会では様々な技術の話が聞けるのでワクワクしています。
今週は渡邊先生の作品の白黒写真に人工知能で色をつけるというアプリを紹介していただきました。 再現度もすごいのですが、一番はどのように表現したら効果的かというデザインを考えていて、技術を見せびらかすよりも使い手のことを考えるものづくりの大切を再認識しました。
自分の話なのですが、作成したアプリケーションが公開段階に入ったので告知させてください。 http://52.198.208.2/ まだドメインを取っていないのですが、こちらのアドレスからアクセスすることができます。




このアプリは、作品から授業を探すことができるアプリで、授業に対して作品を投稿することにより、その授業がどんな授業かをイメージしやすくなります。 その結果、授業を履修する前に自分に合う授業かそうでないかを見分けやすくなるので、学生と授業のミスマッチを防ぐことができるようになります。
また、投稿する側のメリットとしてマイページから自分の作品集であるポートフォリオも作ることができるので、1年生や2年生などの早い時期からのインターンシップの先行で自分のポートフォリオを送ることができるようになります。
このアプリは投稿された作品の数が非常に大事になってきますので、是非ともこの記事を読んだ先輩方は作品を投稿していただきたいです。
来週からは、実際に使ってくれた方の意見を聞きながら修正を加えていこうと思います。 以上、B4の山下でした!

週報20160505

Geoテクトレンドが詰まったFOSS4G NAカンファレンス
博士後期課程2年の田村です。今回、FOSS4Gというカンファレンスに参加してきたので、はじめて週報を書きました。

5月2日〜5月5日にかけて、アメリカ合衆国ノースカロライナ州ローリーにてFOSS4G NA 2016が開催されました。FOSS4G NAは、”The Free Open Source Software for GeoSpatial”というオープンソースの地理情報技術に関するRegional Conferenceです。とくに北米は地理情報技術の最先端を走っており、FOSS4G NAはオープンソースな地理情報技術の最新トレンドを得られる場所です。今回は、その中で興味をもった発表を紹介します!
①ポストGoogle Earthの”Cesium”の盛り上がりCesiumとは、WebGL技術を用いたバーチャルなデジタル地球儀エンジンです。Cesiumは渡邉研究室のアーカイブシリーズに使われています。Cesiumは「渡邉研究室と言えば、Cesium!!」というくらい研究室にとってコアツールでかつ、渡邉研究室が日本のCesiumerの生産地になっています。このCesiumはGoogle Earth APIが昨年12月に廃止が発表されて以降、ポストGoogle Earthとして世界的に注目されてきました。

FOSS4G NAでのCesiumチームの力の入れようは凄いものでした。展示ブースにはゲーム台を展示し、他のブースを圧倒するほど力が入ってました。初日のDinner MeetupもCesiumが3Dをテーマに設けるほどで、新しい3Dコミュニティができそうなくらい盛り上がりがありました。


Cesiumer必見アイテム #foss4gna Kenya Tamuraさん(@kenyat1989)が投稿した動画 - 2016 5月 2 3:58午後 PDT
Cesiumに関する発表では、私が把握しているだけで8本ありました。とくに多かった話題は、Cesiumの「3DTiles」という3Dモデルに関してでした。「3DTiles」の発表の要点は、いかにオープンデータを用いて、Google Earthのような3Dモデルをつくるかです。2Dの地図データは網羅されてますが、3Dのデータはそれに比べてまだ網羅されていません。今後、「…