外国人観光客に向けた東京の建築情報の視覚化 ―デジタルアースコンテンツの大画面ディスプレイ展示による観光支援―

こんにちは,修士2年の姜丹琦(キョウ ダンキ)です.

今日は自身の修士研究について紹介したいと思います.

自分は訪日外国人観光客に向けた東京の建築・歴史について知識を提供する観光支援ツールを提案しました.画像は実際の展示物です.


日本人が気づいていないかもしれませんが,実は東京には多様な年代・様式の建築が多数存在して,「建築博物館」のような状況になっています.江戸時代から近代までの長期に渡る建築を鑑賞できることは,東京という都市が備える希少価値といえます.外国人にとって東京の建築が非常に魅力的な観光資源です.

外国人観光客に新たな観光案内・体験を提供するため,「テーマ性」のある観光ルートの創出が重要だと考えます.そこで「建築」を観光のテーマとして設定します.さらに,ユーザの臨場感を高め,東京上空を飛び回っているような感覚を提供するために,大画面ディスプレイで建築のウェブコンテンツを展示します.


研究の手法としは,まず,分散的な東京建築の情報をデータベース化します.そして,コンテンツとインタラクションをデザインします.その次に,デジタルアース・マッピングを用いたコンテンツを制作します. 最後に大画面ディスプレイで展示します.


検証は東京建築を紹介する既存のウェブサイトと本コンテンツを体験してもらいます.建築についての問題を口頭で質問し,回答と感想を記録し,東京建築への認識変化を分析します.結果は外国人観光客の東京建築への認知度と理解度を高めることができました.さらに,大画面ディスプレイによる本コンテンツの体験には,建築を学ぶことの楽しさのみならず,ユーザのコミュニケーションを創発するという付加価値があると予想できます.

これにより,ウェブ上に散在する情報を統合し,外国人観光客を対象にした観光支援のコンテンツとして有効活用するための一つのモデルを示すことができたと考えます。今後,中国人観光客だけではなく,他の国の観光客にも対象にコンテンツを制作する予定があり,日本と外国の文化交流を促進できれば大変嬉しいです.

以上が研究の概要です.

最後に、渡邊研で私の最高の留学生活ができました.3年間色々な勉強と経験を積むことができて,渡邊先生とメンバーの皆さんにいつも親切に色々なことを教えていただき,本当に感謝しております。

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後輩のみなさんへ

学生時代に自分のやりたいことを見つけて,精一杯やって,楽しんでください.
留学生の方々にも積極的に研究室プロジェクトに参加するのがとてもおすすめです.
珍しい経験ができて,ぜったい思うより楽しいです!

*祝愿你在渡邊老师的研究室度过美好的留学生活〜
(渡邊先生の研究室で良い留学生活を過ごせますように〜)

3年間、大変お世話になりました!本当にありがとうございました!
今後とも宜しくお願いします.