20140206

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3Dプリンターと3Dスキャナを使ってオーダーメイド

みなさん

お久しぶりです。
学部4年の松浦です。

よくこちらのブログを読んで頂いている方は疑問を持っていただけたかと思います。

「あれ松浦って人去年も学部4年じゃなかったっけ?」


そう思ったあなたはするどい!
そうです。僕留年しておりました。

ですので、改めて今年僕が発表した研究に関してご説明させていただきます。


今回僕が行った研究のタイトルは

【WEB3D メディアを活用した客観的セルフメイドプロセスの研究】

です。

こんなに小難しいタイトルですが、実際にはブログのタイトルにもある通り
3Dプリンターと3Dスキャナ、WEBの技術を使って
新しいオーダーメイドができないかと試してみたというものになります。

「今までの製品ってなかなか自分に似合ったものが見つからない。」
「見つかったけどサイズが合わない。」
「かと言ってオーダーメイドにすると価格と手間がかかっちゃう。」

なんて思っている人はたくさんいるのではないでしょうか。
僕もそんな一人でした。

ということで最新の3DとWEBの技術を使って手軽で早いオーダーメイドを考える
という目的のもと今回の研究を行いました。
例の一つとして今回はメガネを題材にしています。


では実際に僕の考えたオーダーメイドの手順を見ていただきたいと思います。


1.顔を3Dスキャンする



XboxのKinectを使ってスキャンします。
15~20方向からスキャンしなければならないので、
撮影される人は5~7分じっとしなければなりません。


一カ所から撮るとそこから見えている範囲のみのモデルが形成されるので、
死角がないようにいろいろな方向から撮るのです。
一カ所だけのスキャンなら普通のカメラと同じく一瞬で撮影できます。




2.顔の3Dモデルを作成


先ほどスキャンしたそれぞれの方向からのモデルをつなぎ合わせ、
一つの顔のモデルを生成していきます。

ここではKscan 3Dというソフトを使用しました。
自動でつなぎ合わせてもくれますし、
自分で細かいところを調整することもできる優れものです。
(以下の動画で一通りの手順がわかります)



3.顔に合わせた3Dモデルを作成


顔の形に合わせてメガネの3Dモデルを作っていきます。
輪郭や目の幅、耳の位置など気になる部分に合わせて生成します。
今回はオーダーメイドの手順の研究なので、
僕が自分でCINEMA4Dという3Dソフトを使ってモデリングをしていきました。
(顔認識による自動生成も可能)

このときに大切なのは似合うメガネを作ることです。
何を当たり前なことを言っているのだとお思いかもしれませんが、
本当に似合うメガネとは何か知っていますか。

なんとメガネには似合う法則があるのです。


ここにあるのはほんの一例ですが、
顔の輪郭だけでなく、眉の角度や目の大きさ、肌の色など
メガネが似合うための客観的な法則が存在します。
これを元にメガネのモデリングをしていくのです。




4.顔とメガネの3Dモデルを合わせる


実際にメガネと顔を3D上で合わせて確認します。
ここではSketchFabという3DのSNSのようなものを使います。

実際に以下のリンクから上記の画像のデータを閲覧できます。

360°閲覧できるのでどこまで似合っているか正確に、客観的に確認できます。
しかもURLのやりとりのみでOKです。



5.3Dプリントを行う


データを確認して問題がなければ実際にプリントしていきます。
上のように二つ並べてプリントして2時間でできあがります。
積層してプリントするタイプのものなので、2つでも1つでも
時間に変化はほとんどありません。



6.不要な部分を取り除く


プリントができあがったら、不要な部分を取り除きます。
下のように茶色い不要な部分がどうしてもでてきます。
地面との接地面がないところにこのようなものをつくってから、
実際の本体を上にプリントしていくためです。






7.完成!!!!




こんな感じにぴったりフィットしています。
メガネ作りも3Dスキャンやプリントが初心者だった僕にもできました。






今回のオーダーメイドのメリットは

■早い・手軽
■客観的に確認できる
■自分の体に合う

ということが大きな特徴です。

しかし3Dスキャンの正確さや3Dプリントの素材など、
実用化には少し時間がかかりそうです。

似たようなサービスに"PROTOS"というものを見つけました。
(留年なので、研究の始めは1年以上前です)
これはフルオーダーではなく、いくつかのプロトタイプの中から
自分の好きなモデルを選び、顔に合わせてサイズを変えるという内容です。

ここからもこのシステムや3D技術というものの需要は確かなものだとわかります。
今後より技術があがっていけば、
このような製品購入システムが当たり前になるでしょう。

一人一つ自分の3Dモデルを持ち、
それをネット上で販売されている製品の3Dモデルと合わせる。
または自分で好きな製品を作る。
なんてことができるようになるのです。

大量生産の時代が確実に終わろうとしていることを強く感じました。





最後に今後研究を始める後輩のみなさんへ

この研究室は本当になんでも好きなことができます。
自分が興味を持ったもの何でも自分の研究にしてしまって良いと思います。
しかしそれには説得力が必要です。

自分の好きなものはなぜ魅力的であり、
好きなことだからこそ、もっと世の中にとって価値あるもの、
良いものにしていきたい。
だからこの研究を行うのだと伝えれなければなりません。

選択肢が広く、自分で選ぶものだからこそ
まわりを納得させる意思が必要だと思います。

それができるようになるには時間がかかることだと思います。
必ずしも就職先と研究が同じでなくてもいいと思いますが、
就活が始まるのと同じ時期だからこそ一度自分自身を見直すいいきっかけだと思い、
研究に取り組んでください。


「あれ。松浦って人、時間かけ過ぎて2年も4年生してるじゃん」

そう思ったあなたはするどい!
大学生はあと50年くらいしたいけど、1年で終わるに越したことはないよ!!