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Showing posts from March, 2020

ふるさと納税制度を用いた着地型観光のモデルの研究-東京都大島町におけるケーススタディ-

こんにちは。
首都大学東京大学院修士2年の福山です。
今回の投稿では私の修士研究について紹介させていただきます。


私は,「地域の人との交流を産む観光モデルについて検討する」ということを目的とし,修士研究を行ないました。


近年,観光者が行なう観光形態は,自分の趣味嗜好を重視できる”着地型”の観光に変わって来ています。
その中で観光を通したまちづくりなどの側面を持っている「着地型観光」について着目しました。

着地型観光とは,「地域住民が主体となって観光資源を発掘,プログラム化し,旅行商品としてマーケットへ発信・集客をおこなう観光事業への一連の取り組み」として定義されています。これは観光を開発する主体が企業から地域へと変わってきたことを指しています。
しかしこれには,”発地型”の観光では,売り手・買い手として捉えられていたものが,”着地型”の観光としては,ホスト・ゲストへと取引の主体が変わっただけであるとの指摘があります。






また,山村は次世代ツーリズムが向かう行く先として「新たな文化創造につながる感性的ネットワーク(架け橋)構築の一形態としての観光」を目指すべきだと示しています。
「コト」を消費することを共有することにより,「観光」を通して,単なるホスト・ゲストの枠組みを超える,観光者と受け入れ側の多様な関係が求められていると考えました。


本研究では観光を,共有すべき価値を見出すための「観光」と位置付けました。
共有すべき価値として,本研究では観光を通して地域の受け入れ側と観光者の対等なコミュニティを築き上げることを目指し、そのためには,観光を通した「交流」が必要であると考えました。


このことから,前述した「地域の人との交流を産む観光モデルについて検討する」という目的を設定いたしました。

またそのためには,「文献調査と現地調査の結果を元に,ふるさと納税制度を用いた着地型観光のモデルを提案する」ことと設定しました。

ふるさと納税制度には,返礼品を巡る課題があり今回の研究において着地型観光ととても親和性が高いと考え,このように設定しました。



その後に本研究の対象を,ふるさと納税制度に関心が高い主婦層が含まれている核家族と設定しました。また,モデルの要件として以下の受け入れ側のガイドラインを定めることにしました。

地域資源を生かした観光資源の抽出対象家族に対して事前ヒアリング…

擬態するポートレート -肖像写真と風景写真の可逆変換体験によるプライバシー観の変化の表現-

こんにちは. 東京大学大学院 学際情報学府 文化・人間情報学コース修士2年の中原貴文です。 この投稿では、自分の修士研究についてご報告します。
修士研究では,「顔」にまつわるプライバシー観のありようについて再考するきっかけを提供すること,を目的として取り組みました. そのために,情報環境における「顔」の保護手段として「肖像写真を風景写真に擬態させる」体験を提供するメディアアート作品「擬態するポートレート」を制作しました.
作品を実現するために以下のシステムを開発しました.まず,色相・彩度・明度の平均と標準偏差を用いて,肖像(入力)画像と色彩が類似した風景画像をDBから検索し,目的画像とします.次に,ColorTransfer法により目的画像に色調を転写します.さらに全ての画素を輝度・色相でクラスタリングし,マッピングした結果に基づいて画素を並べ替え,目的画像を擬似的に再現します.



このシステムを用いて,肖像・風景写真の変換を体験する展示作品と,変換前後の写真を見比べるために,それぞれの写真をプリントアウトし比較できるポスターとアルバムを制作しました.この作品を通して,自分自身の情報をコンピュータシステムに委ねる危険性・プライバシーの主体的な管理の重要さを,人々に提示することを目指しました.加えて,学内・学外にてそれぞれ展示を行い,行動観察と体験者の「気付き」を確認するためのアンケートを実施しました.

(東京大学制作展Extra2019 展示)
(展示の様子)
行動観察の結果,両方の展示で,変換される過程を見て驚いたり,変換前後の写真を見比べるようすが観察され,多くの人に「顔」を取り巻く社会状況に抵抗するという概念を伝えることができ,そのことが肯定的に受け取られているようでした.また,学外の展示におけるアンケートでは,作品を通じて個人の肖像写真のやり取りについて明るい期待を抱いていること・プライバシーと付き合う姿勢に前向きな考えが生まれてることがわかりました.このことから,体験者の中で「顔」にまつわるプライバシーについての意識の変容が生まれていることが読み取れました.
これらのことから,制作したシステムを用いた作品の展示と肖像・風景写真の変換体験により,「顔」にまつわるプライバシーについて再考するきっかけを提供できたと考えます.
この研究では,情報社会…